「俺は『白鯨』なんて読まない!」バケモノの子 ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)
俺は『白鯨』なんて読まない!
面白かった!但し主人公・九太が「十七太」になるまでは—つまり個人的に期待していた『ベスト・キッド』『カンフー・パンダ』的描写が楽しかったところまでは—と言っておきましょう。九太が人間界と渋天街を自由に行き来しだすあたりから逆加速度的に面白くなくっていく…うーん
宮崎駿は凄いなと思ったんやけど渋天街の異界描写は『千と千尋の神隠し』のそれと違って風俗が全然見えてこないのよ。異界の割には地球上のどこかにありそうなというか…
小学校も通ってない少年が最初に興味を持つ文学が『白鯨』ってどうなの?文学ってそういうものなの?違うだろう。自らのリテラシーに相応しいものに興味を持つものだろう。だから俺は『白鯨』なんて読まない!
あとやっぱり細田守という人はヒロインを描くのが上手くないと思う。本作のヒロイン・楓はいついかなる時も無条件で主人公に寄り添うんやけど…それがなんか気持ち悪いんよなあ。あまつさえクライマックスのバトルにまで参加する始末。邪魔
クライマックスのバトルもなあ…なぜ勝てたのか?のロジックが全然無いのはありがちやけどやっぱりそこは重要よ。あとこれは『アベンジャーズ2』もそうやけど市街戦が終わった後の「凄いことが起こったけど死者は出てません」的配慮が俺は嫌い。甘過ぎ
細田守作品は例外なくそうやけどこれも俺には刺さらんかったなあ…しかし役所広司は達者だった。あんた声優業もっといけるで
コメントする