「人生の最大の輝かしい時間」あん 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
人生の最大の輝かしい時間
随分以前に映画館で鑑賞して結構感動したのに、
なんでかレビューを書かずにいました。
他のレビュアーさんの感想を読んで
ああ、そうそう!!と思い出した次第。
映画の記憶はかなり薄くはなっているのですが
印象に残っているのは
樹木希林さん演じる徳江さんが本当に楽しそうに
餡子を炊いていたこと。
物語の後半、同じ隔離施設の
市原悦子の演じる友人が語る徳江さんの半生が
胸に迫って来る。
狭い施設の中で時々は餡子を炊いて
周りの友人達はきっと喜んでくれたのだろうけど
自分のできる最大の特技をやはり施設の外でも
試してみたい!と思うのはとても自然な事。
あの短い時間は徳江さんの人生の
唯一の輝かしい日々だったのかも(涙)
徳江さんの生きる喜びや張り合いを奪ってしまう
一般人の「無知」による「差別」の
なんと恐ろしく罪深いことか~~。
ぜひ、ご覧になって下さい。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
色んな方のレビューを読んで
中身がないとか、話は退屈とか、お涙頂戴とか
書いてる人がいて、そこは個人の感想ですから
私なんかが文句を言う筋合いでは無いけど
ちょうどコロナに全国民が苦しんでいる今、
コロナに罹った人々がその後、
社会から差別を受けたとしたらどう思うのだろうか?
本人の責任でもないのに病気にかかったというだけで
人生の大半を限られた空間に閉じ込められて
子供を持つことも許されず、職業の自由も無く
死ぬまでそこだけで暮らさなければならないとしたら?
そういう想像力と共感力は失いたくないですね。
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