「何かずっと口の中が甘い!!」あん アンジェロさんの映画レビュー(感想・評価)
何かずっと口の中が甘い!!
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役が下りて来たとしか思えない樹木希林さんと河瀬監督の相性が良く、とても観易かったです。甘い餡が題材なのに内容は苦い、という絶妙な感じも素晴らしかったです。特に前半の餡作りは、ものづくりと外食の心得を学ぶ事ができて幸せな時間でした。九州産地鶏と称して、ネットで見付けたブロイラーを出している三宮の居酒屋店長を思い出しました。お客の女子中学生(真ん中)に萌えました。ずっと具体的な内容でしたが、終盤は雰囲気寄りになってしまい残念です。徳江さんの問題と店長の問題は別々ですが、何となく一緒くたにされています。ラストは店を出たのか、たまたま屋外に出店したのか、オーナーの強制に対して店長がどうしたかは分からなかったので、結びとしては弱い気がします。店長が声を張り上げるシーンは映画を締める最も大事なシーンだと思うのですが、愛が込められているとか一皮剥けたとかを感じる事はなく、全く盛り上がらず何か違うように感じました。追い出されたのでしょうか。永瀬正敏は良い俳優ですが、借りを返し終えて、(中学生の)彼女とまた人生を回し始める事を期待させるには、何か弱いと思いました。
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