「陽の当たる場所で生活したい」あん bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
陽の当たる場所で生活したい
「私達、誰にも生きる意味がある。生きる意味を見つけるためにも、陽の当たる場所で生活しなさい、あなた達」。てな感じのことを、15回転毎分くらいの緩〜〜い語り口で伝えてくれる映画。
「あなた達は私に、生きる意味を見つける時間をくれました。ありがとう」
みたいなことを希林さんが語るんですが、こうにしか聞こえない。
「女優として陽の当たる場所を与えていただいたおかげで生きる意味を見つけることが出来ました。みなさん、ありがとう」
ただでさえ泣かす映画なのに、このシーンは反則でしょ。希林さんの表情も素晴らしく晴れやかで美しくさえありました。
そうか、だから万引き家族の海水浴のシーンで希林さんは、「ありがとうございました」って言ったんだ。。。と、ここで思いました。
希林さんが登場すると場の空気が彼女のものになる。漏れ出すようなセリフ一つで観客を笑わせてしまう。この芝居が、もう見られないのかと思うと目頭がアレになってしまいナニが滲む。笑ってんだけどね。変な気分だよ全く。
樹木希林さん
たくさんの、心に残るお芝居、ありがとうございました。心からご冥福をお祈りいたします。
追悼上映に、この作品を選んだ劇場にも感謝します。上映当時は、個人的に苦手な類であったため見逃していました。映画としても良く出来ていたと思いました。
コメントする