劇場公開日 2015年5月30日

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「ハンセン病」あん うにたん♪さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハンセン病

2016年6月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

泣ける

1996年にらい予防法が廃止され、元患者(回復者?)の人権回復が未だに叫ばれる事を描いている。
今現在では“らい"と言う言葉すら差別用語にされており、使わないようにされている。
当時の彼らには断種や堕胎と言う人権蹂躙が行われ、今や本人も家族も高齢で、若くして施設に隔離された本人には身内すらその存在を知らないものも多く、すでに生家を失なっている事すらある。隔離入所の際には持ち物(衣類、金品)はおろかその名前すら奪われていた。この歴史を理解しておけば、この映画に対する想いも相当違うと思う。

しかし、作品はその事を徳江のセリフと
ワカナのハンセン病患者を調べるシーンのみで語らせ、物語としては薄味に仕上げている。
過剰にその事象をあげてお涙頂戴作品になってない故に観られる作品と思う。
ただ、ラストは何か物足りなさを感じてしまった。
それが私自身の過剰な演出に馴れた弊害なのか?は解らないが、樹木希林本人の余命は少ないだろうからどれが遺作になるか?解らないので彼女の出演作を見続けていたい。

うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)