日本のいちばん長い日のレビュー・感想・評価
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今こそ戦争を振り返る時
岡本喜八監督verは未だに見たことありません。
しかし、このいろんな情報が錯綜し自分で取捨選択できる時代に生きる者として、戦争を知らずに育った世代として観るべき映画であると思います。
授業で教わった昭和天皇の御言葉が国民に届くまでここまで紆余曲折があったことすら知りませんでした。
ただ、このときがあったから今の日本があるのでしょうね。
今の自分が言えるのは、当時の英霊になられた方々は今をどう感じてらっしゃるのでしょうね?そのうち聞いてみたいと思います。
今、日本人が観るべき作品
67版は観てないので、戦前戦後を描いたドラマや映画は多くあれど、あのラジオ放送がここまで、切迫緊迫した中での録音とは知りませんでした。
今現在、集団的自衛権の問題がある中、日本人として歴史を繰り返さない為にも把握しとくべき歴史と感じました。
有名俳優さんのカメオ出演などでのエンタメ要素もありましたが、俳優陣の切迫した演技に引き込まれました〜☆4.3
現代劇風の作風にはちょっと違和感が
「一番長い日」というのは8月14日から15日の正午の玉音放送までの24時間の日本の運命を変えた一日のドラマが描かれたものと解釈しているが、この映画は、敗戦を決意し天皇の肉声による玉音放送盤を録音するところから反乱軍から守り抜き放送に至った部分がやけにあっさりしすぎている。それに比べ、15日明けの切腹シーンを含めて阿南家の部分は蛇足でビデオだったら早送りしたいと思うシーンが多くて、フォーカスの当て方が期待外れだった。
ホームドラマ目線ならばテレビでやってくれれば良いが、お金払って見に行くほどの価値があるかは良くわからない。
将校たちが今どきのプロスポーツの物語的にしか思えない。
もっとヤクザ映画的なギラギラ感がタメの演技があっても面白かったと思う。
あと、字幕で肩書・名称の説明が一切無いのであらかじめ基本知識を入れておかないと置いてきぼりにされると思う。
しばらくたってふと思ったのは、現代の日本で、憲法9条があるから平和を保てると声高に叫びデモを行う若者と、その真逆である戦前の神国日本。
神風神話を唱えた当時の若い将校と何かベクトルが同じに思えてきた。
要するに海外の情勢、趨勢を客観的に見ることなく、これこそが唯一の灯台の灯と思いこんで突き進む視野狭窄に陥った人らのことで、それが日本国民の習性なのかもしれない。
戦争終結の難しさ
まさにそれを物語っている作品。
阿南陸軍大臣という人物も知らなかったがこれをきっかけに知ることができた。
戦争を客観的に見ることが出来ていた上の人たちに対して、その場その場で勝つための指導を受けていた部下たち。
互いの思いも理解できるのだが、その板挟みになっていた阿南陸軍大臣の苦労、そして若い少佐の覚悟。
ここに戦争終結の難しさがある。
この宮城事件を知らなかった自分が恥ずかしく思いました。
2時間半弱もあっという間に感じた。
この戦後70年を機に見れてよかった。
始めてしまった戦争は……終われない
本作で描かれるのは、太平洋戦争最後の戦時内閣、鈴木首相就任から、終戦の詔書が放送される8月15日まで、を描くものです。もうすでに、勝てる見込みのなくなった戦争を指導していた人物たち、大本営や、内閣、そして天皇の言動に至るまでを克明に描こうとします。ただ、136分の中で、これらを描くには、どうしても駆け足でストーリーを追いかけざるを得ないなぁ~、というのが率直な感想です。
できれば、事前に原作なり、あるいは太平洋戦争のドキュメンタリーなどで、今一度予習していったほうが理解は深まります。
本作でのキーパーソン、鈴木貫太郎首相は、連合艦隊司令長官も務めた、バリバリの海軍軍人出身の政治家です。その後、天皇のお世話をする侍従長を務めます。ところが二・二六事件の夜、自宅に押し入ってきた青年将校たちから、5発の銃弾を撃ち込まれるんですね。このとき奥さんが「お願いですから、トドメは刺さないでください」と懇願します。青年将校たちも「いずれ鈴木は死ぬ。とどめは残酷だから止せ!」
この奥さんのとっさの機転で、鈴木貫太郎は奇跡的に一命を取り留めます。
過激な軍人から命を狙われた、その鈴木貫太郎は、昭和天皇のお気に入りでもあったようです。
終戦間際、実質、戦争を終わらせるための内閣が組まれます。そのとき、わざわざ昭和天皇が指名したのが鈴木貫太郎でした。
鈴木はいったんは丁寧に断ります。
それはそうでしょう。77歳という高齢。おまけに、かつて5発の銃弾を受けた、ボロボロの体です。体力的にも不安がある。そんな鈴木に昭和天皇は「頼むから、どうか、曲げて承知してもらいたい」と言葉をかけました。
昭和天皇、直々の強い要請に、鈴木は覚悟を決めたのでしょう。
軍人出身とはいえ、映画を見る限りでは、鈴木貫太郎は、大本営や、陸軍、海軍、の硬直した思考パターンに辟易していたようです。
あるシーンで彼が受話器を持って放ったセリフ
「軍とはこういうところなのです!!」
彼はいったん軍を離れ侍従長として、外から客観的に軍を見る目を持っていたようです。
映画では、硬直した思考パターンしか持たない、大本営の参謀たちの暴走が描かれてゆきます。
特に陸軍はその歴史に非常な誇りを持っていたようです。
「栄光ある陸軍が行くところ、すべて勝ち戦さである!!」
ほとんど妄想としか言いようのない「陸軍常勝神話」に彼ら自身が自家中毒に陥っていたようです。
ですから、彼らにとって、「無条件降伏」などもってのほか。
大日本帝国の臣民は、皆が天皇の子供達なのですから、天皇のために死んでこそ本望、いざ、本土決戦、一億玉砕ダァァァ~!!とやたらと威勢がいい。
女学生たちが竹槍訓練をする風景も映されますが、まさに精神力があればB29など、恐るるに足らず、竹槍で一撃必殺のかまえです。
ここまでくると、もう、この連中、精神病院へ放り込んだほうがいい、と僕なんかは思ってしまうんですが、実際、戦争終結直前まで、陸軍や大本営はこの調子なんですね。
とくにやっかいなのが、飾緒(しょくちょ)と呼ばれるモールを吊り下げた軍人たち。参謀です。
このひとたち、机の上で戦争をやっているのです。机上の作戦が失敗したと現場から報告が入ると、兵を引くときに「撤退」は軍の名誉に関わるから、「転進」などという、都合のいい言葉を発明したりします。
かつて司馬遼太郎氏は「戦時中、日本国は、日本軍に”占領”されていた」と語りました。本作の原作者、半藤一利氏は、永きにわたって、その司馬遼太郎氏の編集者でありました。そのニュアンスは半藤氏に受け継がれていると思います。
さて、そういったやたらと威勢のいい、血気盛んな陸軍内部。その代表、陸軍大臣として、鈴木内閣に入ったのが阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大将なのですね。彼は表向きは「徹底抗戦派」を装っております。しかし、内実は「日本に勝てる見込みなどない」ということは承知しています。この戦さをいかに「より良い条件で」終戦させるか、軟着陸させるか、それを模索していたようです。彼もまた、一時、侍従武官として、天皇陛下の近くで御仕えしていた時期があります。そのときの侍従長が鈴木貫太郎氏でありました。彼は鈴木氏の人柄に大変尊敬の念を抱いていたようです。ただ、陸軍内部のエネルギーはいつ暴発を起こすかわからない。しかし、天皇を思い、国を思えば、何としてでも軍内部を自分が説き伏せ、鈴木内閣を命がけで支えなければならない。
苦渋の板挟み状態です。
本作において、この実に難しい役どころを、名優、役所広司氏が熱演しております。こんな難しい役どころはおそらく、役所さんでなければ務まらないでしょう。
歴史の歯車は刻々と進みます。
玉音放送は実は事前に録音されたレコード盤であったこと。
それを放送させてなるかと、宮城を占拠した軍部のクーデター事件があったこと。
日本人でも意外に知られていないこれらの事実が、淡々と時系列を追って描かれてゆきます。
最後に昭和天皇を演じた本木雅弘氏が、役の存在感に押しつぶされずに、神々しく演じきったことに感嘆いたしました。
なお参考までに、この戦争末期の天皇や軍部を描いた作品として、イッセー尾形氏が、生き写しのように昭和天皇を演じきった傑作、アレクサンドル・ソクーロフ監督の「太陽」、また、「終戦のエンペラー」もあわせて鑑賞してみてはいかがでしょうか。
『日本のいちばん長い日』
天皇を守り軍司中に逆らう方いて、中止なのに玉音放送、強制して天皇の放送流した。
その間軍司の兵士たちは、自決して腹切り
命令通らない負けたと、覚悟して
ポツダム宣言交わして…。終戦でした。
其まで日本は、本当に長い長い戦争して
やっと平和が、訪れた。
《8月15日終戦記念》
日本は、負けてよかったです。
被害沢山出ましたが、陸軍。海軍。空軍の方
。安らかに
って思います。
かなり重たい作品。 阿南さんの辛さ、悲しさ、葛藤、、、運命 今の若...
かなり重たい作品。
阿南さんの辛さ、悲しさ、葛藤、、、運命
今の若者に観て欲しい
キャスティングも演技も素晴らしい
今の時代と真反対の考え方にあって、その当時の日本を終戦させるとんでもない大変な出来事。現在事実上日本史において一番の分岐点、偉業と云える
どんな時代でも家族、仲間を思う気持ちは同じ、いやむしろ当時の方が強いのではないか?と、、、
今生かせてもらっている僕らは一生懸命生きなければと思う
軍事力に頼らない前提の国体護持の精神は見習うべき
良作
終戦及び玉音放送までの1日を描いた作品。
リメイク版になりますが阿南陸軍大臣の家族の話にも焦点を当てているのが違いか。
淡々と記録映画のような前作よりは取っつきやすかった。とは言え鈴木首相は耳が遠かった?ちょっとギャグっぽくなってました。
日本人なら8月15日に何があったのか知っておくのは良いことと思います。そのための格好の映画だと思いました。
勉強になる
玉音放送=終戦のお知らせ
としか習わなかった自分たちのような若い世代が今見るべき映画。
そしてそれだけの理解で通ってしまっていることが悲しい。
現代の学校教育は入試の為の授業ばかりで近代史は年表でさらっと学ぶだけ。
本編では、情勢や政府内部の話が中心となるため、戦争映画という分類よりは歴史映画。
空襲、特攻etc..そういった作品だと若者も共感しやすいのかもしれないが、本作は流し見していたら全く分からなくなる。
そのため、現段階では、歴史に興味のある人にしか評価の得られない作品なのかもしれない。
しかし、将来、多くの若者がこの映画に触れる日が来ればいいと思う。
演技バトル!
とにかく配役が素晴らしい。名のある俳優を並べさえすれば集客できると考えている映画制作が多い中、よくぞこれほどのハマる俳優陣を揃えたものだ。時代物が陥りやすい穴は俳優の姿、演技がヒステリックなほど誇張される事である。その轍を踏まず、作品のための俳優・演技を追求した手腕に脱帽。時代考証に乗っ取り難解になりがちなセリフがあり、さらに膨大な情報量による複雑な構成でもあったが、俳優たちの演技のテンションに乗せられ、最後まで緊迫感を失わずしっかり楽しめた。
生き方を選択できるありがたさ。
多少の予備知識はあった方がいいかもしれませんが、そんなに近代史に詳しくない自分でもストーリーに入ることができました。今のような時代だからこそ、観るべき作品なのではないでしょうか。また、個人的には組織による意思決定の難しさを理解できる大人向けかとも感じました。もちろん国民全体の将来がかかった大事な局面を身近な場面と並べるわけではありませんが。全体としては終戦間際の日本の中心を卑下し過ぎることなく、美化し過ぎることなく描いている良作だと思います。また、時々鳴り響く戦闘機のエンジン音は作品に緊張感を与える役割を果たしており、緩慢になりがちな画面によいアクセントを加えています。
月並みな表現ではありますがどんな時代、状況であれ誰にでも家族があり、子供や孫を想う気持ちは同じであり、平和な時代に生きる私達はもっと一生懸命に生きなくてはならないと思わせてくれました。映画を観る前に少し悩んでいた自分を恥ずかしく思いました。
自分がやりたいと思ったことを自由に選択できる日本の現代にありがたさを感じつつ、少しでも日本の子供達が住みやすい国になるよう、明日からまた頑張りたいと思いました。どうもありがとうございます。
二番煎じか。
前作が時間経過を通し誰がどう動いたか?を良く描いていただけにプレッシャーを感じていたのでしょうが、阿南さんや首相の家族のエピソードや監督らしい個人的には馴染めないギャグなど監督の視点が前作と違いあやふや、若しくは日本の運命よりは家族、個人の方に向き過ぎていて、作品自体、荷が重たかったのか、前作と違いを意識し過ぎたのかと思いました。見に来る人は歴史的な事柄を知ってるだろうからと言うような甘えも有るのかとも思いました。前作で死神博士が演じていた、過激派右翼が何の説明もなく飛び出してきてそのままとか。映画の題名を変えても良かったと思います。撮影、照明、美術が良かってもフォロー出来ないですね。
日本のハイライト
できれば当時の世界情勢を予習してから鑑賞をお勧めします。
アメリカ、天皇陛下、海軍、陸軍、鈴木など各々の事情と思惑が交錯したまさに日本の歴史のハイライトです。
ある方もおっしゃってましたが、当時の参考文献があまりなくとても難しい事だと思いますが、日本史は縄文人が何を食べていたか教えるよりも、この辺りの歴史をもっと詳しく子どもたちに教えるべきだと強く思います。
日本という国が滅亡に瀕したのはおそらく後にも先にもこれが最初で最後だからです。
今日本は国防の問題で揺れていますが、右翼とか左翼ではなく、彼らが文字通り命を賭して守りたかった日本国をこれからも末永く繁栄させるためにはどうすればいいか、私たちにもう一度考えさせられるとてもいい映画だと思います。
個人的に阿南陸軍大臣の役所広司さんの演技がとても引き込まれました。さすがベテラン俳優という演技です。
本木雅弘さんも天皇陛下を演じるというプレッシャーは想像を絶するものがあると思いますが、国民や部下を想う気持ちがとてもよく現れていてとても良かったです。
見せ方の上手さもあるので上映時間の長さもあまり感じさせませんでした、
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