怒りのレビュー・感想・評価
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ふらふらになった。
この作品を見終わったあと、頭にかけめぐったのは「なんで」「どうして」「信じていたのに」だ。ふらふらとした。
突如、東京・沖縄・千葉のそれぞれに素性不明の男が現れる。その三人の男は、今も逃げ続けている残虐な殺人事件の犯人によく似ていた。その事実に翻弄される周りの人々。疑念の影はやがて、愛を、信頼を、光を、すべて飲み込んでしまう。
人は、なにを持って他者を信じ、愛することができるのか。
《信頼》と《愛》の本質を問うた作品であったと思う。
沖縄編が壮絶だった。
田中の《怒り》は、どこに向けられていたのか。虫けらのように扱ったのは、本当にあの住人なのか?世の中の不甲斐なさに対するものなのか、彼の中で積もり積もったフラストレーションの結果なのか。
辰哉の《怒り》を受け、泉の叫びを聞いたら彼はなにを思うのか。
原作も読んでみたいと思いました。
キャスティングがすごいよね。
文庫を読んでいたから内容は知っていた。キャスティングがどんなことになるか楽しみだった。まず宮崎あおいは違うだろうと。でも見ているうちにそんなことはないと思った。妻夫木はゲイにしか見えなかった。身体を絞ったのかな?美しい肉体♪犯人と思しき役の3人がやっぱりすごかった。松山ケンイチはきれいな顔してるなと。綾野剛は毎回思うけど役によって表情が全く違う。今回はきゅんとするような女役のゲイ♪なんだかステキだった。森山未來はやっぱりすごい。圧倒的な存在感。服の上からでも鍛えた身体がわかる。こういう役もピッタリだね。2時間で要点だけをうまくつなげたと思う。広瀬すずもかわいかった。相手の男の子が無名?だったのもなかなかすごい。
胸くそ悪い。2度はみたくない。
犯人は沖縄編の森山 未來。
「米兵にヤラれてる女、見た/知ってる女だった/ 女気絶 マジウケる」
妻夫木聡と綾野剛のホモのセックスとか、米兵にレイプされる広瀬すずとか、グロすぎる。
全く怒りに共感できない。
渡辺謙含め最後の容疑者相方側の涙も共感できない。
だって相手は疑われたってことそんなにショックに思わないでしょ?
ちょっと言っただけじゃん。
綾野剛に至っては疑ったのいなくなってからだから、言われてもないし。
やはり最高のタッグだった!!
悪人が好きで、公開前からずっと楽しみにしていた怒り。
小説を下巻の途中まで中途半端に読んで劇場に向かいました。
小説の魅力的な登場人物が、
やはり時間の問題もあり、薄くなってしまったところ(特に沖縄の高校生2人)が少し残念だったが、それ以外は小説ファンも満足、という感じだった。
キャストで言うと、宮崎あおいさん演じる愛子の不器用で脆く壊れてしまいそうな感じがとても原作に忠実で、素晴らしかった。
ストーリー構成がとても素晴らしくて、
3つの話が綺麗にひとつの映画になっていた。
登場人物それぞれが抱える問題がひとつの事件の報道により結びついて、一番信じたい、信じていたはずの人を疑ってしまう。みんな誰かを心から信じたいと思って願っている、人間というものを裸にされた感じがした。
犯人の田中は一見異常者のようだが、みんなどこかで同じ感情を抱いたことがあって、やり場のない怒りが爆発してしまう彼の不器用さは、どこか純粋なものを感じた。どこから見ても根っからの悪人なんてこの世にいないんだと思うと、ネット社会で批判されている人など、現代における問題に繋がるところがあると思った。
原作読みたい
前評判やあらすじを予習しての鑑賞。
キャストが豪華なことは一番の見どころなのだけれども、辰哉役の男の子のいい意味での地元民らしい普通さがよかったように思う。
ドキドキする場面転換で、原作未読の私としては、えー?んー?と犯人探しに躍起になって、まったくトンチンカンな犯人像の予想をたてる始末 笑
それにしても、後半へいくにつれ、事件の真相に近づいて、それぞれの場面の結末が待っているわけですが、背筋がゾワゾワしてきて、あおいちゃんや謙さん、森山未來くんの演技に引き込まれていった。
最後の壁のメッセージが出て、小窓から彼の異常な姿を見る場面は本当に気持ち悪かったし、本性が出た時の目が常軌を逸していた。またそれがキモだったように感じた。
すずちゃんのところは、あんな悲惨で許せない内容だとは思わず、そんな展開にただびっくりしたし、今まで演じてきた青春映画とはまるで違っていてそれにも驚いた。
どなたかもレビューで言ってたが、やはり小説を映画の時間内に収めるために、必要な裏付けも省かれているように感じたし、犯人の事件の動機や心理描写をもっと知りたいと思ったので、ぜひ原作を読んで見たいと思った。
この映画を観て、何の『怒り』を感じるか?
重いテーマなのは分かっていたけど。
けど、映画を観終わった後でも呆然とこの映画の事しか考えられない程、
悲しみと怒りが湧いてくる。
そして答えは出ない。
眠ることもなかなかできないし、暇さえあれば考えてしまう。
よく映画を観ると「この役者さんが良かった」という事がある。
私もよく言う。
ただ、この映画に関しては「全員が良かった」としか言えない。
主役・脇役関係なく全員が良かった。
非の打ちどころがなかった。
こんなに疲れて圧倒されて考えされる映画、正直私が観てきた映画でもなかなかない。
--以下ネタバレ--
私の予想は、時系列が本当は徐々にずれていて、一人の犯人を映画を通して登場させているんじゃないかと。
東京編の綾野剛は整形をして、松山ケンイチの顔を手に入れ千葉に。そしてその後森山未来の顔で沖縄に。
そう思って観ていた。変に裏の裏をかくような考えで観ていた。
でも実際は全然違う。
□東京編《信じていても、あと一歩が踏み込めない。》
妻夫木聡のリアルなゲイ。オネエじゃなくてリアルなゲイが凄く良かった。
世の中の「ゲイって大体女口調でしょ?」のイメージを出していない演出はとてもいい。
綾野剛の叩いたら壊れてしまいそうなあの佇まい。
最初に言う「信じてくれてありがとう」が後半に響く。
ちょっとしか出ない高畑充希ちゃんの素朴感、あのしゃべり方、とても素敵だった。
中目黒のFLAMESが映ってたので無駄に感情移入。
□千葉編《全てを受け入れたら、あとは信じるだけ。》
渡辺謙のあの濃いお顔と高身長で漁港に居そうな人はどうやったら醸し出せるのかと思っていたけど、漁港に居る人だった。
もちろん顔は整っているんだけど、父ちゃんの葛藤や頼りなさと強さ、娘を心配しすぎる眼差し。
普通のお父さんだった。
松山ケンイチの目を合せない怪しさ。挙動不審。
自分に構ってくれて、自分に良くしてくれて、自分を徐々に出せる人を見つけられて変わっていくさなか、愛する人や家族に疑われる。
宮崎あおいの一人でいると危ない感じやフラフラーとしてるところや、愛する人を見つけた時の一途さ。
全てを知って受け止めたのに愛する人に疑いをかけて、間違っていた後の後悔からの号泣は流石の一言。
子供のようにただただ泣く宮崎あおい、凄かった。
池脇千鶴の「自分の娘に限って幸せになれないんじゃないかと思ってない?」みたいなセリフはとても印象深い。
あの言い方も「あー身内ってこうやって言うなぁ」というリアルさもあったし、一児の母の強さも感じた。
□沖縄編《真実を全て知った時、本当の怒りが見える。》
広瀬すずのしっかりした女の子感は海街diaryぽさを感じた。
その後、沖縄本島で辛すぎる出来事のシーンは言葉に出来ない。
本島の出来事で幼さが消えていく様はとても鳥肌が立った。
佐久本宝の「この人誰?」感は誰もがあったと思う。そして観終わった後に調べてしまったと思う。
1998年沖縄生まれの彼の演技。カッコイイ訳でもなくその辺にいそうでもあるのに観入ってしまう。
沖縄出身の彼がこの沖縄編を演じたのはとても意味のあることだと思ったし、ほぼ代表作がない中でこの存在感を発揮したのは衝撃。
森山未来の溶け込み方・自由奔放さは「よくいるよねこのタイプ」と思えたからこそラストはただ怖かった。
世の中に溶け込んでいたものの、自分の中の何か糸が切れた時の爆発の仕方は本当に狂気じみてた。
森山未来という役者の凄みを一気に見せられた感じ。
セカチューやモテキくらいしか観ていない人には本当この『怒り』の森山未来を観てほしい。
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特にすずちゃんのシーンはとても生々しく辛く、スクリーンから目をそらしてしまった。
どこかのレビューでは「アイドル女優からの脱出」とか書いてる人がいたけど、それは事務所の売り方やSEVENTEENモデル・顔が良いからという理由で勝手に観る側が思っているだけだなと。
出演する作品で様々な表情を魅せているし、これからも素敵になってほしいなと映画を観て思いました。
取りあえず、映画観た後にすずちゃんを見かけたら、ギュッと抱きしめちゃうだろうなぁというほど、リアルだったすずちゃん!
ちなみに笑えるシーンなんてほぼありません。
瀧さんのシーンくらいかなぁ。
原作読みたい
夫婦惨殺犯・神山。一年後に東京・沖縄・千葉に現れた身元不明の男。
沖縄の事件は沖縄の現実を突きつけられた。美しい景色と事件の悲惨さが対照的。広瀬すずは良く演じたと思う。
疑念と再生
同時進行する物語の主要な登場人物の複雑な思いが凝縮されて、観るものに消化不良をおこさせてしまうほどの濃厚な人間ドラマです。
あくまでも個人的見解ですが、この映画のテーマは、愛する人に抱いた疑念とそれに翻弄される登場人物それぞれの心の葛藤、さらには、その疑念が解消されて再び人を信じられるようになる救いの物語と、自分には映りました。
疑念がいっきに解消される怒涛のクライマックスに、登場人物は後悔や安堵、悲しみや喜びを抱いて絶叫し、果たせなかった思いを取り返す為の行動(佐久本宝が広瀬すずのレイプに何も出来なかった負目を晴らす為に森山未來を刺し、落書きを消そうとした事)をとりますが、最後には再び愛しき人を信じられる者として再生される救済の物語です。
宮崎あおいの松山ケンイチを信じきれなかった後悔の号泣はもちろん、渡辺謙も、娘は幸せになれないとの思い込みと、その思いが娘にまともな人は自分を愛してくれないと言う思いをさせてしまった事、さらには松山への疑念を娘に持たせてしまった事への悔恨は、松山との電話での絶叫となっって解消されていきます。
広瀬すずが無人島で消された落書きを見て、全てを理解した上での海への絶叫には、佐久本によって、また再び人を信じられるようになると思わせるような再生の意味が込められているのであり、恋人を失ってしまった妻夫木さえも綾野剛の優しさを知って自分の愚かさに気付いて号泣する姿には、後悔と喪失の涙には違いないが、綾野と知り合う以前の空虚な日々に戻るとは思えず、この出会いと別れによって妻夫木を変えていくだろうとの、救いが見えます。
主な登場人物が何らかの悲しみを抱えていて、しかも優しいのです。
怒りと言うタイトルになった犯人の怒りとは何だったのか。自分にはいまひとつ感情移入出来なくてわかりませんでしたが、何度か観直せば、監督の仕掛けた仕掛けが見えてくるのかもしれないと思い、再度観直したいとまで思わせる映画でした。
信じることの難しさ
すごく重たい映画だった❗みんなこの人のこと本当に信じて良いのか疑って悩む
妻夫木くんも宮崎あおいも最後まで信じてあげられなかった
最後まで森山未來のこと信じてたのに裏切られた
どれが正しい選択か分からなくなる映画だった
重く苦しい。
「結構気持ち持ってかれるよ」と観た人から言われていたので覚悟して観に行きました。
どうしても宮崎あおいさんの演技が観たかった。
結果的に凄かった。圧巻でした。
ただ、この映画の中で大根すぎて浮いている役者が1人もいなかった。
映画の内容を私は詳しく知らず
森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、犯人が3人に整形して各地に逃げているのかと勘違いして観ていました。なので、時間軸がずれているのかとも思っていました。
ですが、宮崎あおいさんと渡辺謙さんが事実を知り泣きじゃくるシーンで私の勘違いに気付かされ、つられて泣きました。
化粧をせず素肌で挑み泣き叫んだ宮崎あおいさん
そして、後悔しながら泣いていた妻夫木聡さんに胸を打たれました。
観終わった後、数分言葉が出ませんでした。
一緒に観た彼もしばらく黙ったままでした。
それでも観てよかった。そう思わされる映画でした。
ストーリー凝ってる
3つのストーリーが同時に進行する映画。1つの殺人事件が3つのストーリーの共通点となる。まずキャストが今をときめく映画俳優女優がみんな出てる。妻夫木聡、綾野剛、森山未來、松山ケンイチ、宮﨑あおい、広瀬すず、高畑充希など豪華。3つのストーリーのうち2つは最後にどうしようもない怒りをぶちまけるシーンがあり、悲劇なんだけど、1つはハッピーエンド???なんだよね。すっごいおもしろかった。
怒りのごった煮 リアルなのは沖縄だけ
森山未來、宮崎あおい、二人の演技が素晴らしかった。東京・千葉・沖縄、それぞれの場面に転換するつなぎ目がよく、久しぶりに質の良い日本映画を観た。が、肝心のテーマである「怒り」の描き方は、正直錯綜しているように思う。沖縄にやって来た田中(森山未來)が持ち続けた「怒り」が、沖縄米軍基地への「怒り」とない交ぜになってしまい、彼が本質的に抱える「怒り」が見えにくくなり、沖縄の青年の「怒り」のほうが印象に残ってしまった。ようは沖縄の「怒り」が、本土のゲイや非正規雇用、闇金に追われる若者の「怒り」よりも切実でリアルということか。個人的な趣味だが、映画の最後にタイトルを出すのは、いかがなものか? どんなに素晴らしい作品でも押しつけがましさを感じ、興ざめしてしまうのだが。
「怒り」そして「許し」
原作既読。
結末を知ったうえで見ているので、それぞれの所作にドキドキすることはなかった。それは先に読んでしまった損ではあるが、代わりに、役者の表現する演技の種明かしを舞台の天井から覗き見しているような感覚を味わえた。
しかし、役者がみな上手い。
どっしりとした重しのような渡辺謙は、どう見てもいつも同じ演技なのだが、毎回その役に見えてしまう。
綾野剛なんか、小説のラストを知っているだけに、もう出てきただけで泣けてきた。
妻夫木の素っ気なさも、抱きしめたくなってきた。
宮崎あおいも広瀬すずも、吐き出さないと心がこわれてしまうんじゃないかと思えるくらいの激しい慟哭だった。
広瀬は、そうとう監督から精神的に追い込まされたんだろうと思えるくらいの表情だった。
ただ。
ラストにもやもやが残る。
泉(広瀬)は、辰哉が自分の秘密を守ろうとしていることを知っていなければならない。その秘密を告白するかの葛藤を見せてこそのあの慟哭ではないか?
辰哉も、田中が知っているのが分かったからこそ、凶行に出たんではないか?順序が逆だ。
直人が死んだ後の優馬も、直人のやさしさを後に知り、疑った自分を後悔し、墓前で話しかけるラストこそがふさわしい。
映画という枠にあれだけ上手く詰め込んで、最後にそのための尺は残っていなかったのだ、としても手落ちであるような気がして残念だった。
エンドロールで見つけるまで忘れていたが、音楽は、坂本龍一。
ラストのクライマックスに向けて流れた穏やかな旋律などは、躍り出ようとする感情をしっかりと抱きしめるような母性を感じた。
曲のタイトルは「許し」という。
「怒り」とは対極ではないか、と軽く衝撃を受けた。
観終えて、ずっと自問している。
自分はいままで人を信じてこれたのだろうか。
自分はいままで人に信じてもらえてたのだろうか。
その関係が崩れたとき、自分が信じれなくなった時、信じてもらえなくなった時、僕は怒りの感情をさらけ出すのだろうか。
ずっと「怒り」とは、「許し」とは、と考えている。
キャストさん一人一人の演技がとても素晴らしいです^_^ 物語が3つ...
キャストさん一人一人の演技がとても素晴らしいです^_^
物語が3つのストーリーにわかれていて
最後まで誰が指名手配犯なのかな?と思ってみていました!
指名手配犯と疑われる人が3人いて、どの人も当てはまる点があり、最後までハラハラしていました!
最後、すべての物語のストーリーが終わるところは
感動しました!
とても素晴らしい映画をありがとうございます。
いい意味で後味悪い
悪いと思って見て思った以上に悪かった。
森山未來は、やっぱり凄い演技力で、例えば、普段ニュースで見聞きする理解できない殺人者の理屈、理不尽さを、そのまま、やっぱり理解できないものとして演じきってくれた。
そういう意味から、東京と千葉の話は、人として、共感ではなくても、あり得る想定内の状況や心情であり、日常と陸つながりだが、本当の恐怖は理解できない何かであり、でも確実に身近にある、そのことの恐怖。だから、最後、理解できる者が彼のいのちを絶ってくれたことで、こちら側の事件、事象としてくれたことにより、一つの安堵がある。
怒りをぶつけても、全く別の次元にいる者には伝わらない、怒り。
それら、本気の役者さんたちのおかげで、本当に後味の悪い映画に仕上がってました。
素晴らしい俳優陣
3つの同時進行の物語が適度に移り変わるタイミングが絶妙であった。
何よりも、豪華俳優陣が素晴らしかった。
特に宮崎あおい森山未來。
宮崎あおいはダメ女という役設定、完全になりきれていた。
森山未來はテレビでこそあまり見かけないが、相変わらず素晴らしい。このまま味を出して欲しい俳優さんだ。
終わり方が良くない
こういう推理も若干交えた作品で最初に一番疑わしかったやつが最後に裏切ることなく犯人で安心するパターンは珍しい印象。
犯人こいつで良かった!!と思ってしまった。
それはともかくとして、終わり方がちょっと納得いかない。
途中までは三組どこも良かったんだけど……。
松ケンのところはいい。
一度疑われたとしてもそのことを特に問題にせずに、呼び戻してくれた親子のもとで一緒に頑張って暮らしていこうって思えたならあそこの親子と松ケンはハッピーエンドでしょう。
妻夫木は大切なものをうしない続けて、最後も信じてやることができないまま死に目にも会えなかった。
綾野剛も最後に交わした会話があれじゃあ寂しい……。
これじゃあ、妻夫木は一生信じてやれなかったって悩むだろうし、思い返しても単純に幸せだったとは思えない、後悔しか残らない終わり方。
ここは物語としての美しさを犠牲にしても、彼が亡くなる前にわだかまりをすべて解消して心を通わせるシーンがあっても良かった。
あるいは病気を患っているとしても死までは描かずに二人でこれからもずっと一緒に、みたいな終わり方で良かった。
広瀬すずはもっと可哀想。
彼女は多少迂闊だったけどなにも悪くないのにひどい目に遭って、原作ではどうかは知らないけれど微妙な母との関係も特に進展なし。
信じていた森山未来は実は頭がおかしい殺人犯で、そいつを友達が殺したのは自分のせい。
タツヤくん、削るならせめて内容わからなくなるまで削ってよ!!
それじゃあそれみて僕が殺しましたっていてるようなもんじゃん!!
だいたいこんだけ引っ張った正体不明の犯人がただの頭おかしいだけの殺人犯っていうのもどうなのよ。
後味が悪くて、思い返すとイライラする作品。
前半面白かっただけに残念。
それとメインの七人に名前あげられてないけど、タツヤくん役の子も主役格なんだからポスターにいれてあげればいいのに。
有名じゃないからこそ出世作としてあそこに並ばせてあげればいいのにな~って、まぁ名前も知らない役者さんなんだけど。
ほんとに怒ってる?
それぞれ怒る原因が、イマイチ弱い感じが…
勘違い?逆ギレ?とも、とらえてしまうような…
個人的には広瀬が一番怒ってる感じ!当たり前だけど、あそこまでやるとは以外でした
広瀬ファンは、どーみるか
超暗い気持ち
誰に対しての「怒り」なのか、考えながら観ていました。自分に対して、家族に対して、恋人に対して、友達に対して、赤の他人に対して。
沖縄の人たちは基地に対して、社会に対して怒りがあったと思うし、
アイコのお父さんは昇華できない怒りを自分に向けることで他の感情と折り合いをつけているように見えたけど、それって本当はアイコに対しての怒りでもあったと思うし、、、
だけどどれも結局、どうしようもない。誰も怒りを晴らしてくれない。むかつくやつを殺しても怒りは収まらない。だって、死ぬほど嫌な気持ちになる怒りって、もっと色んな感情が絡まっている。そういう怒りがここでは描かれているようでした。
苦しいとか、辛いとか、悲しいとか、そういう気持ちも全部が怒りになるんだ、というのがぼんやり自分の中に思い出されたのは、事件の犯人と動機がわかったとき。
犯人は軽蔑されるべき人間だけど、その怒りは、本当はみんなの怒りと同じ色をしているような、もともとは同じものだったような、いやむしろ正反対であるような、犯人の持つ陳腐な怒りと対照的であるような、そういう、どの怒りも矛先が曖昧で、宙に浮いている、というイメージの総括として事件が着地していて、よかったです。あの事件の動機にストーリー性があっては、映画の方向性が変わってしまうので………
そうして人と人が擦れ合って怒りが生まれ、でもそれは相手を信頼していた証拠で、信頼するから裏切られて、信頼するから傷つくのだけど、それでも信頼するのがやめられない、
特にそう思わせる結末になった、ふたりのゲイの恋物語で最後締めてくれたのが、少し救われたような気持ちになりました。
親子の話、恋人の話、友達の話と3種類あったけど、どれも共感しにくい設定とシチュエーションの中、誰もが見覚えのある感情や感覚を呼び起こされたのは、俳優陣の、眼差しや声にまで渡る上質で繊細な演技の素晴らしさにあったと思います。
さて、しかし妻夫木くんと綾野剛くんの濃厚ラブシーンは見ものです。もう一回見ちゃおっと。
カップルで来ている人の、このあとのデートの雰囲気が心配になるような、暗くて重くてちょっと引きずる映画でした。素晴らしいです。
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