「李相日監督の『怒り』を公開当時ぶりに観た。内容はほとんど忘れていた...」怒り ushyさんの映画レビュー(感想・評価)
李相日監督の『怒り』を公開当時ぶりに観た。内容はほとんど忘れていた...
李相日監督の『怒り』を公開当時ぶりに観た。内容はほとんど忘れていたが、かなり重苦しく心にのしかかってくる作品だという事を思い出しながら最後まで視聴し切った。そして、高校生だった公開時と今とでは作品の感じ方がまるで違った。
印象的な場面はやはり広瀬すずのあのシーン。彼女は当時我々世代に爆発的人気を誇っていて謂わばアイドル的な存在だったので、件のシーンを見た時はとても驚いたし、かなりショックを受けた事を思い出す。そして、実際にそのような事が現実世界でも起きてしまってるという事実にかなり怒りを感じたし、純粋に強い憎しみを覚えた事を思い出した。それこそ自分が作品を通じて、1番「怒り」を感じたシーンだった。
しかし、色々と経験した今では当時の年齢と近い人物に焦点を当てた沖縄パートよりも、綾野剛•宮崎あおいのパートにより感情移入してしまった。それぞれ異なるバックグラウンドを持ちながら社会生活を送っている中で、当事者にとってどうなることが幸せだったのか、人生とは何なのか、色々と考えを巡らせてしまう。自分は鬱経験者で自殺願望と闘いながら今何とか自分の足で前に進んでいけそうな所まで回復した段階なので、よりそういうことを考えてしまう。
自分が同じ様な状況にいたら、どう行動するのか。
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