「豪華出演陣を活かしきれず、ストーリーを回収しきれず・・・」怒り ぽんすけさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華出演陣を活かしきれず、ストーリーを回収しきれず・・・
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殺人事件の犯人として疑われる3人(松山ケンイチ・森山 未來・綾野剛)。
三者三様の物語を取り巻く超豪華な出演陣。
中盤までは「誰が犯人なのか?」と胸を躍らせながら、めまぐるしく変わるストーリーに食らいつこうと集中していたが、途中から「犯人以外の2人の話はどんなふうに落とし前をつけるのか」と気になり始める。そもそも犯人以外の2人は「犯人に似ているかも?」という理由で疑われているだけ。
そして、メインの殺人事件よりもある意味インパクトのあるレイプ事件が発生。
最終的に本作のメインテーマとなる「殺人事件」の犯行動機は“深み”がまったくなく、犯人以外の2つのストーリーの結末もかなり強引。(片方は無理矢理ハッピーエンド(?)・片方は急死・・・。疑われるまでに至った伏線は一体なんだったのか)そして、レイプ事件は「沖縄の基地問題」に対する問題提起だけを暗に投げかけたまま、殺人事件とのストーリー的な繋がりはなかった。
もはやクライマックスの15分くらいは「コレどんなふうに終わろうか」と、迷走しているのがにじみ出ていて思わず失笑。
豪華な出演者一人一人やスポンサーに忖度しながら映画を作るのは相当難しいことのようだ。私がこれまで観た映画の中でワースト5に入る残念な作品だった。
唯一の見どころは、役者さんの演技。
一流の役者さんの演技は本当に素晴らしい。だからこそ、とにかく残念。
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