劇場公開日 2016年9月17日

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「見応えがありすぎる」怒り ぽいそさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0見応えがありすぎる

2016年12月31日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

見終わったあとも悲しくて苦しい救いようのない後味が重くのしかかってくる、そんな映画。

全員演技がすこぶる上手くて度肝を抜かれたが、李相日監督が鬼のように高いレベルを要求してくるということで納得。

1番心に残ったのは主要キャストでもある、無名の俳優、佐久本宝くん。
素朴な田舎の高校生男子をごく自然にに演じる姿は「演技している感」が全く感じられない。
すずちゃんを食うレベルの演技力に誰なんだろうこの子は...と最後まで目が離せない。
怒りや悲しみの感情表現は目を見張るものがあり、こっちまで緊張させられる。ほぼ俳優素人なのに監督の目に止まっただけある。

渡辺謙は普段の堂々たるイケメン紳士の芸能人オーラをすっかり消し去り、頼りなくみすぼらしい庶民的な父親の姿。オーラの消し去り方に驚く。
不器用な中年親父の無口な背中に哀愁が漂い、胸が痛む。

広瀬すずちゃんなのだが、よく事務所がokしたなと。
ティーンエイジャーにはトラウマになりそうなショッキングな役どころ。
可愛くて無邪気なすずちゃんの女優魂が見れる。

まったくスッキリせず暗い気分になること間違いなしの重た~~い映画だが味わい深くて
かなり好きだった

ぽいそ