「ヒロインのリアルな葛藤が痛いほど伝わってくる良作」心が叫びたがってるんだ。(2015) るがぁ。さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒロインのリアルな葛藤が痛いほど伝わってくる良作
ヒロインの成瀬が幼少期に
父親の不倫を発見し
それを母親に伝えたところ
両親は離婚し父に
「全てお前のおしゃべりのせいじゃないか」
と責められてしまう。
「自分の言葉で人を傷つけ
取り返しのつかないことを
起こしてしまった。」
と、自分が喋ることに
トラウマを持ち、喋ると
お腹が痛くなってしまう(玉子の呪い)
ようになり自分の気持ちを
伝えにくくなる。
だがその腹痛は喋ると痛くなる
と言う自己暗示から来るものである
その証拠に教室でふれ交の委員を
先生が強制で決めたとき
成瀬は「いやです」の四文字でさえ
やっとだったのに
ファミレスで
感情的に言葉を発したときは
坂上に腹痛について指摘されるまで
なんともなかったからである。
そんな成瀬は坂上の
「歌の方が気持ちが伝わる」
「成瀬も伝えたい事があるなら
歌ってみるのもアリなんじゃね
歌なら呪いも関係ないかもしれないし」
と言う言葉に乗り、
歌なら腹痛が来ない事を知る(自己暗示の抜け穴)
そしてふれ交のミュージカルで
自信を持ち玉子の呪いは
存在しなかった事を知る。
そして自己暗示もなくなる
成瀬は坂上に惹かれ告白するが
他に好きな人と言われ振られてしまう
新しい現代社会にある
葛藤、苦難などの感情が描かれており
様々な人に考えさせる
新しい作品と言える。
ヒロインがあまり喋れないと言う
難しい設定なのに
ヒロイン感情がはっきりわかる
作画も流石だと思う。
私個人の話であるが、
私は軽度の精神疾患を抱えており
大人数の人がいるところ、
すぐに抜け出せない場所
などに行くと腹痛が来る人なので
すごく共感でき自分の自信に繋がった
私と似た症状の人は
特に是非観て欲しい。
きっと自信を持てるはずだ。