「青春ていいなと思える」心が叫びたがってるんだ。(2015) はすたさんの映画レビュー(感想・評価)
青春ていいなと思える
正直映画で泣いたのはアンドリューNDR114以来かもしれない。本作は担任の思いつきをきっかけに高校生が演劇(ミュージカル)を行う。ただ、それだけ。しかし、青春映画だけあって作品を形作る前に、形作っていく中で様々な想いをぶつけあう。そして一丸となって演劇を完成させて成長していく。想いをぶつけ合うシーンはよく考えればまさに青春という感じ。だがそんな表現とアニメがちょうど良く溶け合っている。全く同じことを実写でやったら目も当てられなかったかもしれない。とあるヒロインの仕草はオーバーリアクションでコミュニケーションが不器用だし、人物によっては劇中で心情を叫ぶシーンがある。でもそんなオーバーさもアニメだからこそ違和感を感じない。終わりも含めてあくまで爽やかな映画としてまとまっている。また、劇場作品なのもちょうどよかった。ワンクール以上のテレビ作品だったら人間関係を描き過ぎてだれていたかもしれない。限られた時間の中で最大最小の人間関係を描いたからこそ感動が生まれたんだと思う。劇場版のアニメだからできる作品だ。ミュージカル青春アニメというテーマ、登場人物それぞれの成長などの優れたところは他にもキリがない。でも1番良いところは青春と映画とアニメっていいなと思えたこと。
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