「失敗作じゃない?これ。」図書館戦争 THE LAST MISSION サケビオースさんの映画レビュー(感想・評価)
失敗作じゃない?これ。
原作や漫画を読んでいる人にはどう感じるかわからないけど、映画版しか見た事のない私には、失敗作なように感じました。
“無茶な設定を、いかに本当っぽく見せるか”若しくは“見せないか”が、本作の重要なポイントだと思う。
前作は、「榮倉奈々の訓練・成長」と「私の憧れの王子様は誰?」がメインの話だったので、無茶な設定があまり気にならなかった。“見せない”ような作りになっていた。
けれども、本作では、メディア良化法という無茶な設定に真っ向から攻めている。が、その説明があまりにもお粗末なため、お話にノレない。
序盤は、ナレーションで説明するだけ。後半も色々と問いかけは出てくるが、結論的には(松坂桃李のセリフにもあるように)「そんなの馬鹿げている」となるような理由ばかりなので、やっぱり納得ができない。ノレない。
つまり、この世界観に引き込むことに失敗している。
戦闘シーンが多いけど、ミリタリー物としても中途半端。カッコ良さげではあるが、作戦にリアル感がないし、何より個々の戦闘シーンがご都合的なため(都合よく人には弾が当たらない、榮倉奈々の攻撃だけシールドを弾く、など)、ドンパチしているだけにしか見えない。そのくせ、世界観だけはリアルに描こうとしているがために、逆に矛盾が目立つようになっている。
原作とか読んで、脳内補完できる人には面白いのかもしれないけど…
うーん。単体の映画としてはイマイチ。
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