「オヤジでも楽しめる傑作!」シンデレラ(2015) ニリヒさんの映画レビュー(感想・評価)
オヤジでも楽しめる傑作!
オヤジですが見て来ました。カボチャが馬車に、ネズミが馬に変身する魔法は現在の映像技術では全く違和感なく描かれ素晴らしく、アニメよりずっと良かったですね。「灰かぶり姫」の物語はアンデルセンもグリムもペローも取り上げている普遍的なものですが、実は残酷な復讐ストーリーです。最後は継母達に真っ赤に焼けた鉄の靴を履かせて踊らせるなんて中世ヨーロッパの拷問が描かれている作品もありますね。ディズニーではサクセスストーリーまでが語られて「許します!」の一言でシンデレラの優しさと勇気を強調しています。この映画、周りの女子達は泣いていましたねぇ。シンデレラストーリーのキーポイントは王子の妃は王女でなくてはいけないと言う父親達の思い込みを如何にして魔法で覆して愛する者達が結ばれるかと言う所でしょう。ガラスの靴と言うのはこの時代(いつだ?)王族でもちょっと手に入れられないスペシャルアイテムです。この靴を残すことだけでも彼女は王族に違いないと思わせることが出来る訳です。実は魔法の意義はこの一点にあった訳です。隠れた王女を探すことによって王子は必ずシンデレラと結ばれる。酷い仕打ちに耐えて優しさと勇気を持ち続ける賢い女性こそ王女に相応しいと言うストーリーですね。更にこの映画のシンデレラの青いドレス。昔は青く染めるは非常に難しかった。王族の象徴とも言えますから周りのみんなが退いて道を空けるのも当然、と言う演出をやっている。こういう所で周りの女子達はウルウル(^O^)近年稀に見る好作品です。子供や女性だけでなくオヤジにもオススメ!ただ、吹き替え版のシンデレラの声優はとてもとても残念です。DVD化では声優を変えて頂きたいくらい。