パーフェクト・プラン : 特集
“あれ”も必要、“これ”もしなきゃ、そんな時に偶然3500万円が!
使ってもバレない!? その《黒金》──「あなたは手を付けますか? 付けませんか?」
アカデミー賞ノミネート経験を持つジェームズ・フランコ、ケイト・ハドソン、トム・ウィルキンソンに、セザール賞受賞者のオマール・シーという豪華実力派キャストによるクライム・サスペンス「パーフェクト・プラン」が2月28日公開。「使ってもバレない」という誘惑に飲み込まれてしまう一組の夫婦──あなたなら、突然転がり込んだ大金をどうする!?
■“事件は解決”“持ち主不在”、“バレない可能性大”のこの状況──
今一度あなたに問う、この《黒金》使いますか? 使いませんか?
もし突然、あなたの目の前に大金3500万円が現れたら? もし、その時本当にお金に困っていたとしたら? そしてもし、そのお金を勝手に使っても、誰にも知られないと分かっていたら?──クライム・サスペンス「パーフェクト・プラン」は、見ている者の身にもいつ降りかかるともしれない、とある善良なカップルに訪れた突然のハプニングを描くのだ。
米シカゴから移住し、ロンドン郊外の安アパートに住む請負労働者トム(ジェームズ・フランコ)と小学校の教師アナ(ケイト・ハドソン)の夫婦は、子を持ち、祖母から相続した邸宅を改築して暮らすというささやかな夢を抱いていた。しかし、その思いはスムーズには進まず、政府の金融引き締め政策と外国人労働者への規制強化により、経済的に追い込まれている状況だった。トムの手元に退去勧告が届き、途方に暮れていたある日、夫婦は、階下の下宿人が部屋で突然死しているのを発見する。警察は事件性は低いと判断、検証を終えるとすぐに引き上げるが、屋根裏には3500万円という大金が……。
警察に知らせるべきか否か。トムたちは苦悩するが、事態は終結し、この大金の持ち主はすでにこの世にいないという状況にある。近づく退去期限を前に、とうとうふたりはその3500万円に手を出してしまう。だが、物語がそれで終わるはずはない。その大金は、麻薬密売組織から奪われた“黒い金”、決して手を出してはいけない大金だったのだ。
果たして、あなただったらどうする? 使うのか、使わないのか? 見る者が自分を照らして考えずにはいられない、注目サスペンスが本作なのだ。
■主人公ふたりが“抱える悩み”は、きっと共感する“あなたと同じ悩み”!
もし3500万円あったら、“あなたなら”一体何をしますか?
本作がリアルなのは、主人公夫婦の境遇が、見る者にとって「分かる分かる」と身につまされる設定であるから。30代から40代の、普通に暮らす男女が抱える金銭的な悩みが、トムたち夫婦が“黒金”に手を付けてしまう大きな理由となっているのだ。
例えば45歳のサラリーマン男性なら、結婚して子どもを作り、持ち家を購入しているのが一般的だろう。日々懸命に働きつつも、子どもの学費や住宅ローンについて頭を悩ませているに違いない。主人公夫婦のトムもまた、祖母から受け継いだ邸宅に手を入れるための資金が底をつき、借金で費用をまかなっているのが現状。そんな「借金を一気に返してしまいたい!」という願いに、強く共感できるはずだ。
30代の独身女性なら、たまには羽を伸ばして旅行してみたり、自分へのご褒美と称して贅沢に何か買ってみたりしたいと願っているはず。友達への特別な贈り物なども考えてみたいのではないだろうか。トムの妻アナもまた同じ境遇。相談に乗ってもらったり、時には愚痴を聞いてもらったりしている親友に、何か恩返しがしたいと感じているのだ。そんな時に現れた大金。「ほんの少しくらいなら……」という気持ちに共感できる。
結婚の高齢化が進む昨今、40代でもまだ子どものいない夫婦は、それほど珍しいことではなくなっている。子作りに対して、不妊治療も視野に入れている家庭も多いかもしれない。そんな夫婦が切実に共感してしまうのが、トムとアナの「子どもが欲しい」という熱心な気持ちだ。愛し合いながらもトムとの間になかなか子を授からない現状に悩むアナは、不妊治療にも関心を持っているが、高額な費用を捻出できるはずもなく……。
■映画ファンなら気になる実力派キャストが、四つ巴の危険な争奪戦を展開!
この“黒金”3500万円を手に入れるのは、一体誰だ!?
“手を出してはならない金”を前に苦悩する夫婦、彼らを怪しむ刑事、麻薬密売のフレンチ・マフィア、フレンチ・マフィアから金を奪った極悪人──四つ巴で展開する壮絶な争奪戦には、アカデミー賞ノミネートの実力派俳優が集結した。
主演のふたり、トムとアナ役には、ダニー・ボイル監督の「127時間」で主演男優賞ノミネートを受けたジェームズ・フランコと、キャメロン・クロウ監督作「あの頃ペニー・レインと」で助演女優賞ノミネートのケイト・ハドソン。そして、刑事役のトム・ウィルキンソンもまた、「フィクサー」で助演男優賞ノミネート、「イン・ザ・ベッドルーム」で主演男優賞ノミネートの経験を持つ実力者なのだ。
そして、フレンチ・マフィア役を演じたオマール・シーは、「最強のふたり」でブレイクしたことに加え、フランス版のアカデミー賞ともいえる「セザール賞」で、見事に主演男優賞を獲得している。
製作陣の顔ぶれにも注目。本作が初の英語作品となったヘンリク・ルーベン・ゲンツ監督は、短編映画でアカデミー賞短編映画賞ノミネートを受けたほか、長編デビュー作「ハッダーの世界」では、ブエノスアイレス、シカゴ、ロンドンの各映画祭で受賞を果たしたデンマーク出身の俊英。脚本は、フィリップ・シーモア・ホフマン主演サスペンス「その土曜日、7時58分」、ポン・ジュノ監督SF作「スノーピアサー」の実力者ケリー・マスターソンが手掛け、予測不能な展開が見逃せないサスペンスを描き出した。
アカデミー賞クラスの豪華キャストと、実力派スタッフによるスリリングが争奪戦。この“黒金”3500万円を手に入れるのは、一体誰なのか!?