「未来は無に収束」ゼロの未来 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
未来は無に収束
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不可思議な妄想現実の近未来をビジュアル化するとゲームセンターさながら、スピリチュアルな古い教会で全てがゼロに収束する神の式を導こうとするシュールな設定、タイトルから多少は知的なお話かと期待したがジュブナイル向け、残念でした。
宇宙の膨張やニュートリノの質量の話などが唐突に挟み込まれるが信憑性を高めようとする引用なのでしょう、宇宙はやがてブラックホールに飲み込まれて無に帰すという、即ちそれがゼロの定理らしい、妙な数式のピースが飛び交うブロック崩しゲームのような描写だが、それが監督の解釈による近未来の研究様式らしい。
人生の意味を見失って久しい主人公だが、とどの詰まりは可愛い女の子と南の島で過ごしたいというゴーギャンのような生き様でしたか・・。たぶん名画「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」にひっかけているのでしょう。
映画.COMのインタビューでギリアム監督は映画の狙いをネット社会の若者たちに「自分で思考し、自分なりの世界の見方を見つけること」が重要だと伝えたかったと語っている。
スマホやゲーム依存に危機感をもったのでしょうか、分からない訳ではないですが人それぞれでしょう。映像表現は奇抜で楽しめましたが個人的には作家性の強い映画は苦手です。
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