「面倒くさいメッセージ」ゼロの未来 チャンプ23さんの映画レビュー(感想・評価)
面倒くさいメッセージ
2013年テリーギリアム監督
「ゼロの未来」
生きるとはー。あいするとはー。人生の謎を解く数式「ゼロ」に挑む人々が、生きる意味と真実の愛を求める近未来ヒューマンドラマ!
と、チラシに書いてますね。
ストーリーはゼロの定理に挑む天才らしきおじさんが、謎を解明する電話を待ちながら、友達やら女の子やら仕事やらで色々あって、ささやかにブラックホールに吸い込まれるという話です。
全体的にわけわからん感じで面白くはないんだが、パッと見た感じで。
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ゼロの定理、ブラックホールは「死」である。とみました。
99%から解析が進まないのも、人が死の直前までしか意識がないからであり、ブラックホールのゼロも解析不能な特異点であるということが、死と繋がる。
主人公は、ひたすら電話を"待って"いる。電話がくれば救われると。そしてゼロの定理を解析する仕事をひたすら続ける。そう、人は常に"死"を待っている。
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最後に主人公はマネジメントという上司みたいな存在から、おまえは電話を待ち続けた。人生を無駄にした。もう用無しだ。と、告げられ、ブチ切れて暴れて、ブラックホールへ。
終わりの無い解析を続けたりとか、電話を待ってるというのは、現実と向き合うことや、人との繋がりを避けている。というか受け身だな。主人公の家が"教会という聖域"であることもそれを表現している。
ここから考えたことは、ちょっとアドラー心理学的な、
「悩んで待ってばかりいるんじゃねぇよ!
"救い"とは自分で行動して自分で決断して創っていくんだよ!!」
ということ。
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つまり、ゼロは死であると同時に、"混沌の出発点、再生の点"でもあるわけだ。主人公は死ではなく"出発点"に行き着いて、最後砂浜で、全裸、つまり"産まれた"ままの姿で立っていたと。
現代人のフヌケた野郎ども!立ち上がれ!!
まぁそんな感じにみえた。。
近未来的な世界観もそんなにグッとはこなかった笑
みたいなね。