劇場公開日 2015年8月15日

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「こんな悲劇って凄過ぎて、まるで喜劇にしか見えない!」あの日のように抱きしめて Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0こんな悲劇って凄過ぎて、まるで喜劇にしか見えない!

2016年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

難しい

ハラハラドキドキと胸騒ぎにも似た緊張で心が一杯になるファーストシーン!

余りにも張り詰めた感じを最初に持ってきてしまったものだから、その後の
ストーリーは、もう全然緊張感も無いままに緩みっ放しの映画でした!

変わり易いのは女心と秋の空?とか言うけれど、全くこの映画を観ていて、
理解不能に陥るヒロイン心!共感は出来なかったのだ。
そもそも、自分を裏切ったかも知れない男の真実を本心から知ろうと望むヒロインなど存在するのだろうか?
この作品が普通に、妻が夫の浮気調査を探偵に依頼するものの、でも怖くて調査報告は無視してしまいたいと言うのなら、充分理解を示す事も出来るのだ。
だが、本作ではヒロインは強制収容所に送り込まれたのだ。
九死に一生を得て、やっとの思いで生還出来たと言うのに!
そんな収容所生活を強いられた彼女の資産を只々狙っているだけの元夫君。
その男の本心が聴きたいと考えるのだろうか?
それ程、収容所での生活が惨過ぎて、理性を失い果て、愛に飢えてしまうと言う事なのだろうか?

人間にとって戦災の傷は根深く人の心を狂わす。その為、何処かの国の人々達は1000年時が経っても70年前の戦争の恨みは忘れないと言って、日本人を恨む民族もいるこの世の中で、この映画のヒロインであるネリーは何とも気前が良いのか、お人好しなアホウかは不明だが、元夫と暮らし始めてしまうのだ。

「東ベルリンから来た女」が、そこそこの作品であったから、この作品の出来も良かろうと勘違いした自分が甘かったのだ。
ちょっと期待が大き過ぎただけなのかも知れない。
映画は最後まで観てみないと作品の良し悪しは分らないものですね。

このラストが更に納得出来ない原因の一つで有りました!
こんな、悲劇!が有っていいの??

否、こんな事、喜劇でしか、起こり得ないと思ってしまう自分が怖かった!

ryuu topiann