「Quitters never win. 突然起こった悲劇とそこからの再生の物語」君が生きた証 アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
Quitters never win. 突然起こった悲劇とそこからの再生の物語
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音楽は良かったです。バンド仲間が集まって人気が出てくる様子は観ていて楽しかったです。でも中盤からの全く予想していなかった展開に驚きました。やー、そうきたかぁ!
自分の身内が犯罪者だった場合、その事実とどう向き合っていくか。重いテーマです。
きっと主人公のサムは息子と一緒にご飯を食べに行ったりして仲が良く、息子の事を理解できていたつもりだったのでしょう。でも、まさかあの息子が銃乱射事件を起こすなんて・・・青天の霹靂だったはずです。自分から親い人だったはずなのに全く理解できていなかった自分。ショックは大きかったでしょう。身内とはいえ所詮は別の人間。理解なんてできないですよね。
最初は耐えきれず現実から逃げてたサム。しかし息子の残した曲を見つけ、その曲を弾くことで息子と同年代のバンド仲間ができ、息子に伝えられなかった事を代わりに伝えることで段々と再生していきます。
事件が発覚する事によりバンドは解散しますが、音楽を諦めかけたクエンティンに「諦めた人間に勝利はない」と訴え音楽を続けるように導きます。きっと「諦めない事」は、サムが人生を諦め凶行に走ってしまった息子に向かって一番言いたかった事なのではないでしょうか?
最終的にサムは息子の書きかけの歌を完成させて、自分の逃げていた状態から一歩踏み出していきます。何が正しくて何が間違っているとか答えはないです。それでも生きていかなければならないのが人生なのです。
全体的に良いポップサウンドがちりばめられながらも、色々と考えさせられる印象に残る作品でした。
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