アリスのままでのレビュー・感想・評価
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よかった
若年性アルツハイマーはつらい。僕も記憶が相当怪しいので、不安になる。あんなにジョギングをしていても病気になってしまうとは、何をしたらいいのか分からない。祖母が認知症でさっぱり意思の疎通ができなくなっていたけど、100歳だったので体が動かず徘徊もなかったのだけど、50代は気の毒だ。
50で子どもがみんな成人している人生はすごい立派だ。
【若年性アルツハイマーに罹患した女性の深い喪失感を見事に演じたジュリアン・ムーアの女優魂。アリスが病が進行した未来の自分自身に語りかけた事・・。】
若年性アルツハイマーに罹患した女性アリスが記憶を失っていく日々をジュリアン・ムーアが悲嘆にくれながらも、自らの病に対して様々な哀しい準備をする姿に、涙溢れる。
聡明な妻であり、母でもあるアリスの状況に家族の狼狽する姿にも又、涙。
そして、病が進行する最後までアリスに付き添ったのは誰だったのか・・・。
<2015年6月27日 劇場にて鑑賞>
人間の、変わることのない美しき根幹
コロンビア大学で教鞭をとる、知的で聡明な言語学者「アリス・50歳」が、遺伝性の若年性アルツハイマーと診断され、その病をどのように受け入れ、これからをどのように生きていくのかを、ジュリアン・ムーアが熱演する。
アリスが遺伝性の若年性アルツハイマーを発症したことで、
アリスの家族の関係性も変化を見せていく。
医師の夫・優秀な長男・結婚し幸せな夫婦生活を送る妊活中の長女アン・唯一安定の道を行かず、プロ演者を目指し劇団に所属している次女のリディアの面々である。
この作品にまず賛辞を述べたい部分は、俳優陣の演技力の高さだ。
ハリウッド映画ならではの無駄に派手なカメラワーク・驚くような音響効果は、ほぼ使われていないにもかかわらず、各役柄の心情がバランスよく、そして強く観る側に伝わってくる。
それは同時に、観る側の人生の置かれた環境によって、誰かの役柄に感情移入をしやすいということでもある。
これは、作品を観る者に問いたい現代の問題を、わかりやすく表面化してしまわずに、しかしはっきりといくつもの問題を伝えることに成功した稀有な例だと思う。
・認知機能の衰えは、本人は怖く、周りは哀しみを感じるが、生産性のない人間だからと自身の命を淘汰していいのか
・老いの無い、人生などあるのか
・人間は、いつを生きるべきなのか 過去?未来?今?
・人間の尊厳とは、いったい何なのか
・幸福とは、心の豊かさとは何なのか
・知性を失くしたら人間ではなくなるのか
・人間が人間である為に、必要なものは何か
すべての答えが、ラストシーンに詰め込まれていた。
リディアがアリスに戯曲を朗読し、
まるで子どもに聞くようにアリスに訊ねる。
「これは何のお話だった?」と。
アリスにはもはや、なかなか出てこない言葉を、
懸命にひねり出しリディアに返したその言葉の内容こそが
人間に唯一必要なものだと思う。
そして、言語学者であったアリスは、
身につけた知識である言語を失ってはいくが、
培ってきた家族の絆は失わずにいた。
人はやたらと幸せになりたがる。
しかし幸せとはいったいどのような定義で
決められるものなのだろう。
幸せとは、どんな定義にも当てはまらない。
そしてきっと、不滅のもの。
アリスがリディアの質問にようやっと答えたとき、
そしてリディアが「そうね」とアリスに言ったとき、
二人の間には親も子もなく、人と人だった。
それは限りなく美しい関係性にみえた。
そして、まるで夜空のように、
目を閉じても何かの模様が見えるように、
真っ暗闇は此の世には存在しない。
どんなときにも、見えるか見えないかくらいの
一寸の希望の光に私たちは照らされている。
これが認知症のリアルなのかもしれない
正直言ってハッピーエンドではないです。
ただ、これはこれで良い作品だと思う。
自分がもし若い時に認知症になってしまったらと思うととても悲しいし辛い。だからこそ記憶に残る残らないは関係なしに今この時を楽しむべきだと思った。
若年性アルツハイマーの恐怖。あんな症状、私にもいっぱいある、やばい...
若年性アルツハイマーの恐怖。あんな症状、私にもいっぱいある、やばいかも。悲しすぎるのは子どもにも遺伝するってとこ、遺伝してた場合発症率は100%、本当?
感動的なスピーチの場面等、ジュリアン・ムーアの熱演が光る。が重い、重すぎる。その年代の私には怖すぎる。自分が自分でなくなるなんて。死ぬことすら出来ないなんて。
エンディング…どこにも光を見出せない。
重い、辛い、でも
家族のありがたみ、あたたかさというのはこういう悲しい辛い状況になった時にこそくっきりと表れてくる。
若年性アルツハイマーになり、日に日に老いていく母親を見守ることになったのは、意外にも一番疎遠に見えたリディア。彼女が最後のシーンで母親に読む話。それを聞いて母親が口にした言葉は、「愛」。
なんてシンプルなんだろう?
言語に携わり、普通の人間よりもたくさん言葉について知識があった母親が、その長年培ってきた知識も言葉もあっという間に失いそれでも、その「感情」は無くしてはいなかった。
喧嘩もすれ違いもあったけど、それでも、底の底ではつながっている。
何もかもを失おうとしていたアリスが最終的にたどり着いた所。
それは悲劇では、ないような気がする。
娘は宝
若年性アルツハイマー病だなんて
ガンならよかった…ガンなら恥ずかしくない
というセリフね。
自分で自分が壊れてゆくのが予測できる恐ろしさ
なった人でなければわからないだろうな~
健康でも、病気でも
娘は宝だな
同じ50歳。
大好きなジュリアン・ムーア主演&オスカー受賞作なのに。
「若年性アルツハイマー」をどう演じるのか、何となく腰が引けてしまい見ていませんでした。
気が付いたら私も、アリスと同じ50歳。今見ずしていつ見る!。
最近どうも物忘れが多く、毎年作るクリスマス料理のレシピが思い出せないアリス。私もあるよ、そんなことしょっちゅう。
ホームドクターに行ったら「更年期障害」「閉経前後の体調不良」と診断されたけど。専門医の判断は「若年性アルツハイマー」。
言語学者が言葉を忘れてしまうのは、ショックが大きいでしょう。
「家族を連れてきて」とドクターに言われても、家族に言い出せない。だっていつも元気で聡明なママなんだもん。
ランニングをしていて勤務先で迷子になる場面は、周囲がぼやけてアリスが置き去りにされてしまった気持がよく出てたし。
家の中でトイレの場所がわからなくなり、間に合わなくて呆然と泣いている姿。「介護」の始まりは、トイレが自分でできるかどうか。過去の経験上。
患者会でのアリスのスピーチ。原稿を読みながらマーカー線を付けていく作戦。「私は苦しんでいない、闘っている。瞬間を生きるのです」は拍手したけど。
終盤転がるように悪化していくさまは。ジュリアンの白熱した演技が物悲しかったなあ。ちょっとサスペンス調もあり。
夫役のアレック・ボールドウィン始め、家族の支えの大切さが唯一温かな印象でした。
救いは家族
冒頭から垣間見られる病気の症状。それから淡々と進行していくアルツハイマーは、劇中セリフ「ガンの方がマシ」と思うのは当然な程悲惨。
博学なアリスは、アルツハイマーの自分の行末を憂いて動画を残すが、その動画の指示も悲しければ顛末も悲しい。
只管悲しい話の中で、病気の母を中心に団結していく家族、そこだけは救いになる。その中で自分を見つめ直し、自分の思いを共有しようと発表したアリスには、セリフとしては大したこと言ってない気もするが感動。
旦那のアレックボールドウィンは悪役が多いから、何か企んでいそうで違和感。
本当の戦い以前
一本の映画としては良く出来ているし、ジュリアン・ムーアも良かった。但し、アルツハイマーと家族の戦いはこれからが本番というところで終わってしまうので、これで美談とされてしまうと、物足りなさもある
若年性アルツハイマー病と闘う女性と家族の物語
ずっと気になっていた映画でした。
お店でなんとなく目に付いたので、この機会に観ることに。
予告映像などをチラッと見ていたり、主演のジュリアン・ムーアがアカデミー賞主演女優賞を受賞したことなどで話題になっていましたからなんとなく、アルツハイマー病と闘う物語なのだなと認識していました。
観終わってから、とても考えさせられました。
人生とは。幸せとは。生きること。死ぬこと。
自分の大切な人が、自分が、もしそうなってしまったら何ができるのか。
若年性アルツハイマー病の事も、なんとなく知っている程度の知識だったので、もっと調べるべきだなと思った。
若年性アルツハイマー病になった本人が、徐々に記憶が無くなっていくことに苦しむ姿、家族の葛藤や苦しみ。進むべき道。
なんと言っても主演のジュリアン・ムーアの演技が素晴らしいです。
あとは、音楽もとても気に入りました。
ピアノと弦楽器が主体になっている音楽なのですが、静かな音の中で、切なさや悲しみ、その中で喜びや幸せなどを表現していること。
とても私好み(笑)です。
映像も美しく、良い映画ですので1度は観てください。おススメです。
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