絶叫のオペラ座へようこそのレビュー・感想・評価
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オマージュとパロディ
カミーラ(マクドナルド)と主役ソフィアの座を争うことになった女の子はリズ・ワイラー・・・なんとすごい名前なんだ!そんな中でも舞台監督のアーティ(ウラノヴィッツ)とかプロデューサーのロジャーなんかが絡んできて面白い。
『オペラ座の怪人』のパロディなのかと思っていたら、他のミュージカル映画へのオマージュというかパロディが多い。最初からファンキーな姉ちゃんとか、ライザ・ミネリ似の姉ちゃんとか、見逃しそうな面白いキャラが隠れている。音楽も何かのパクリなのかはミュージカルファンならわかると思う。
ストーリーの展開としては誰が犯人かわかりづらいスプラッターホラーだが、『キャリー』へのオマージュなどもあったり、最初から怪しい庭師の管理人とか、笑わせてもらえるシーンも満載。そして、10年前にママを殺したのはプロデューサーのロジャー(ミート・ローフ・アディ)が犯人で、目撃していたバディ(スミス)が惨劇を繰り返していたのだ!なんだか面白かった。
カナダ産エセ日本映画
幼少期に人気女優の母親を殺されたカミーラは俳優養成キャンプの厨房で働いていた。
そんなある日、俳優養成キャンプの次の公演が母親が初演で殺された曰く付きの舞台に決まる。
カミーラは自分を変えるべく、ヒロインのオーディションを受け見事合格するが、それは恐怖の連続殺人ショーの始まりだった。
今年見つけた隠れ傑作『ホラー・シネマ・パラダイス』と同じ雰囲気を感じたので、気になって鑑賞。
所々に散りばめられたオマージュから感じられる映画愛と本当の殺人が作品として評価されてしまう点は似ていた(無理矢理…)。
割と好きなテイストではあったけど、残念な部分も多く…
それ以前に良くも悪くもツッコミどころが多すぎる。
特に謎の日本要素。こればっかり気になって肝心の後半は全然本編に集中できませんでした笑
良かった点
・このトンデモ殺人事件が実話ベースらしいこと。
おかげでそれなりに恐怖感を味わうことができた。
・ミュージカル×スプラッターというカオスな組み合わせ。
・無理矢理にでも日本要素を入れてくれたこと(本当にめちゃくちゃで酷かったため悪かった点でもある 後述)。
・オペラ座の怪人を軸としたオマージュ。
舞台上で赤の絵の具被るとか、観たことないけど完全にアレだよね。楽屋の鏡もなんとなく既視感が。
・主演の方の演技。
特にラストの舞台上で引き攣ってる顔がリアルすぎる。
本当に人殺めたんじゃないか心配になるレベル。
・結局犯人は1人じゃない点。
悪かった点
・とりあえず無駄なエセ日本演出。
これは列挙し出したらキリがない。
歌舞伎風?いやいやいや、これ中国のヤツやん(名前分からないごめんなさい)。
背景はフジヤマで、松の木に花柄の提灯ぶら下げて、デスメタル風の隈取をした死装束多数。
笠は多分東南アジアとかで田植えする時に被ってるやつや。力士風の髷結った亡霊はドラに合わせてカンフーっぽい動き。開演のBGMもバリバリ中華やん。日本にこんなタイの寺院みたいな建物ございません。
だから、全部中国なんよ。
舞台は日本の江戸時代とか言って、絶対江戸時代が何かわかってないよね笑
・犯人がダセェ。
せっかく怪人マスクつけて怪しく不気味な感じなのに、怪人の謎のロックミュージカルで全部台無し。
これは本当に勿体ない。
「ウザいオタクどもリア充どもみんな死ねー」みたいなノリが完全に厨二病。
実際のところそんな動機じゃないのに。
殺した瞬間にロック調でイェ〜〜〜!は流石に笑うわ。
・仕方ないがあくまでもB級な点。
スプラッター描写もう少しあっても良かったし、そもそも血が本物の血の色とは違った。
ダジャレじゃないですよ。
最後に…
この映画のベストシーン、ベストワードは間違いなく“ぶっかけ”です。
まさか世界レベルの言葉だったとは‼︎
あんなに日本文化と中国文化履き違えてるのになんでこれだけ知ってるん?
日本が世界へ誇るべき文化“ぶっかけ”
日本人が顔を白塗りにするのは“ぶっかけ”
ありがとう言ってくれた少年。ありがとう村西とおる。
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