「アイデア勝負」ランダム 存在の確率 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
アイデア勝負
量子力学を学ばない人でもシュレーディンガーの猫のパラドックスは聞いたことがあるだろう。科学用語出せばもっともらしいが、フィクションとしてとらえれば怨念や未練が幽霊になる昔と大差はない。彗星接近とパラレルワールドのほつれの関係は不可解だがそもそも検証不可能な理論なのだからことさら理屈をこねても始まらない、天才が言っているのだから確かなのだろうがSF映画の不確実性の原理なのだろう。要はひねりの面白さであろう、残念ながら低予算の密室劇で空虚な内輪話を聞かされるだけ、クローン人間ものよりはミステリアスだが設定以外にひねりがないのは残念だ。原題のコヒーレンスとはレーザー光などの可干渉性だが邦題のランダムとは対極の意になる、無茶苦茶な映画にも取れるのはひねりとしてなら面白い。
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