「「ももクロ」の異物感。」幕が上がる 好きこそモノのヘタレなれさんの映画レビュー(感想・評価)
「ももクロ」の異物感。
「ほんのひと匙の、リアリティの欠如」
2015.3.15、舞台挨拶中継付きで再見。
そしてますますこの作品に対する評価が下がった、ある意味面白い一本。
女子高生青春モノとしての出来が。
「リンダ・リンダ・リンダ」の100分の1くらい、というのは先にどこかで触れたが。
その理由が適当な脚本…
「B級品を無理矢理ありがたがらせようとする」姿勢。
そこに尽きるのではないだろうか。
ファンには目にも止まらないだろうが。
分かりやすいところで黒木華が酷い!
演技はともかく、役柄の人間性が現実にはあり得ないし、あってはいけない事をしている…
いや、自分の事しか考えられないゆとりが蔓延る今を体現しているのか?(いや、絶対ないな!笑)
ポンコツ役者も「これはあり得ないし!」とか言えよ、被害拡大の前にさ…
エニウェイ、当代の「鬼っ子」作品。
少なくともワシはももクロ大嫌いになったよ…
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まさに「ももクロ」有りき、の映画なんだけど…その「ももクロ」が足を引っ張るなんだかなぁ…な一本。
どこに置いても据わりの悪いのが、彼女たちの魅力かもしれないけど。
映画の中でも、最後まで浮きっぱなしに感じるのはどうだろうか。
総じて台詞が薄く、キャラの掘り下げも表面をなぞるだけ。
特にももクロ以外の部員なんて、添え物以下だし…
黒木華演じる教師の、職業倫理を欠いた今時加減。
キャラ立ちしてるのが、出落ちのオッサン2人ってのはどうなのだろうか?
アイドル映画としても未満、「高校演劇を応援したかった」という監督の言葉も未満。
いっそ全国の演劇高校生からオーディションでメインを集めたら、もっと違った青春モノの傑作になったんじゃないか?
(それじゃ客も入らず、そもそも製作もされないだろうけど、敢えて言う)
小ネタも多く、面白くはあるのだけど…
とにかくキンキン五月蠅いばかりで、カタルシスの薄い作品。
高校生っぽくないんだよ、そもそもね…涙