「脱アイドル映画との触れ込みでしたが」幕が上がる うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
脱アイドル映画との触れ込みでしたが
もし、ももクロ主演でなく、普通のキャスティングで同じ映画を見せられたら、これほどの評価につながったとは思えません。
凡庸で、盛り上がりに欠け、例えば10年後彼女たちが輝きを失なった時に、この映画をまた見たくなるとはとても思えません。
10代の少女たちの輝いている「今」を、刹那的に写し取っているというなら、そこに価値を見いだせない私にとっては、やっぱり魅力に乏しい「アイドル映画」でした。
演技について、考えるきっかけにはなりました。
登場人物Aがセリフを言うことで、初めて登場人物Bが、泣いたり笑ったりするわけで、彼女たちの演技はそこまでのレベルに到達していないように思えました。
ましてや、劇中劇という倒錯した舞台設定ならなおさらのこと。
セリフを暗記したり、映画のためにスケジュールを押さえたり、全国に舞台挨拶に飛び回ったり、と言った表面的な努力の部分が注目されすぎていて、内容で評価する正当なものが少なかったように思います。
ただ、黒木華の存在感だけは光るものがありました。
彼女は今後、大きく化けるんではないでしょうか。
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