劇場公開日 2015年3月7日

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「淡泊な会話の応酬が延々と、ともすれば冗長に続く作品。」パリよ、永遠に Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5淡泊な会話の応酬が延々と、ともすれば冗長に続く作品。

2015年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

寝られる

作品の大部分を占める指令室の会話劇。
独軍将校と瑞典総領事の会話が延々と続く。

既に巴里の町は独軍に制圧されており将校の命令で建造物の破壊は容易に可能。
その圧倒的な不利な状況下、瑞典総領事が大局的な戦況を語り、情に訴え、とあらゆる方向から揺さぶりをかける。
総領事を演じるアンドレ・デュソリエの飄々と、同時に芯の強さを醸し出す雰囲気。
独軍将校を演じるニエル・アレストリュプの厳格だが命令に苦悶する姿。
役者の重厚な演技に圧倒され、息を呑む場面、笑いが零れる場面、多々あった。

が、延々と続く会話は所々、冗長で退屈。
結論が明らかである点も相まってハラハラする部分は少なく。
情報量の多さに理解と興味が付いていかなくなる。
上映時間83分という比較的短い作品にも拘らず“長い”と感じた。

また映画作品にする意味も少ない印象。
視点の新鮮さやカット割のテンポの良さも感じず、元々の舞台作品をそのまま映像化しました感。
随所に差し込まれる巴里の街並みの映像、後半出てくる戦闘場面もオマケ程度。
これならば「ゲキ×シネ」のような形で舞台の臨場感を伝える手段の方が適していたので。。

淡泊な会話の応酬が延々と、ともすれば冗長に続く本作。

体力、気持ち、時間の余裕がある方であれば。
オススメです。

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Opportunity Cost