「ロクでもない人生に祝福を」ヴィンセントが教えてくれたこと marさんの映画レビュー(感想・評価)
ロクでもない人生に祝福を
物語としては少年とジジイ、それぞれの成長と絆みたいな感じ。
主人公のヴィンセントは飲む・打つ・買うのまさしくクズ野郎だし、
少年・オリヴァーは虚弱っぽい雰囲気。
正直、典型的な構図なことは否めない。
なんだけど、キャラクターに血が通ってるというか、
ビル・マーレイ(ヴィンセント)がほんとに自然で
すげー煙たがられてるんだけど、みんな本当に嫌ってるわけじゃないっていう。
ちょうどいい塩梅の愛嬌みたいなのがすごく良かった。
そんでいろいろとヴィンセントのクズっぷりを見せつけられた後の、あの発表会。
もうそれまでダメさに向いていたベクトルが、一気に愛おしさに向かうというか
ある意味で報いられてこなかった彼の善さが、力いっぱい肯定されるというか。
まぁ要するに泣かずにはいられなかったってシーンで、すげーよかった。
いやー思いがけずずっと記憶に残るような名作に出会っちゃったなあ。
コメントする