「ビル・マーレイ健在」ヴィンセントが教えてくれたこと えのきちさんの映画レビュー(感想・評価)
ビル・マーレイ健在
『ヴィンセントが教えてくれたこと』を鑑賞。
ゴーストバスターズのビル・マーレイ主演の不良ジジイと少年の交流を描くハートフルコメディ。
酒とギャンブルに明け暮れる嫌われ者のヴィンセント(ビル・マーレイ)は隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから息子オリバーのシッターを依頼され、嫌々引き受ける事となる。転校先でイジメられるオリバーに喧嘩の仕方を教えたり、競馬場に連れていき賭け方を教えたりととんでもないシッターであるが、行動を共にするうち、最初は反発し合う2人に徐々に絆が生まれていく。
さて、物語は良くあるストーリーである。
久しぶりにビル・マーレイを観たくて劇場に向かったのであるが、全く変わっていないビルがそこにいた。
ロクデナシなのだがユーモアがあり、憎めないキャラクター。紛れもなくビルである。
しかし、ヴィンセントが少々ロクデナシ過ぎるのではないか。日常の非常識極まりない行動や言動など、何一つ救いがない。オリバーとの触れ合いの中で改心していくくだりもわかりにくい。逆にオリバーの成長は実にわかりやすく、物語があのエンディングを迎えられるのは全てオリバーのおかげではないかと感じてしまう。
オリバーが語る「ヴィンセントが教えてくれたこと」
実に感動的なシーンとなっている。
しかし大人目線で見てしまうと、それくらいでは今までの行動は帳消しにはなりませんよと言いたくなってしまうのだ。単に私がひねくれているのかも知れないが。
とは言え、ビル・マーレイの活躍が観られて満足。
今後もますます活躍してもらいたい。
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