「納得のおもしろさ」ズートピア sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
納得のおもしろさ
遅ればせながら、初めて拝見。
当たり前だが、2につながるあれこれが盛りだくさん。2から1にさかのぼる変則的な鑑賞の仕方もおもしろいんだなとわかった。
物語の主たるテーマは、いわゆる「アンコンシャスバイアス」や「マイクロアグレッション」。
だが、動物で描くので、子どもから大人まで、みんなに伝わりやすい。
ジュディのように、最新の知見を知っている訳でも何でもないのに、何の気なしに「生物学的に」とか「DNAが」なんて言葉を使ってしまったり、他人のそうした言説を無批判に了解してしまったりすることはなかったか…。
そんな問い返しを、鑑賞者自らに感じさせて、「ちゃんと自覚しないと遠くはナチスのジェノサイドとかにまでつながる話だよ」という深みあるメッセージを、娯楽的な場面もふんだんに取り入れて、伝えてくる見事な作品だった。
2から観た者としては、2人の間のニンジンペンのいわくの深さが一層わかったところがよかった。
それから、名画オマージュという点では、「ゴッドファーザーか!」ときっとみんなツッこんだと思われるMr.ビッグの登場シーンに大笑いしつつ、2で助けてくれた理由もわかって納得した。
あと、ナマケモノのスピード狂が、免許センターで働いているのもおもしろかった。(免許の書き換えの混雑のイライラを思い出し、思わず「うまい」と膝を叩きたくなった)
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