劇場公開日 2016年4月23日

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「時代の変わり目を予見させる名作映画」ズートピア 藤さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0時代の変わり目を予見させる名作映画

2022年7月13日
PCから投稿

ズートピアは
動物の社会という視点を通して
僕らや社会の抱えるテーマを
客観的にわかりやすく表現していた、

例えば種族間での違いであれば
うさぎと狐は全く違うから、
その差が歴然でわかりやすい。

だから種族が違うことで生まれる
思い込みが上手にストーリーに
落とし込まれていた。

僕たちの人間社会は
みんな同じ人間だ。
でも実際の1人1人は違う

それはまるで1人1人が
別々の宇宙に存在してるかのようだ。

ただ人と人は違いが狐やウサギほど
明確ではないので、
人は目の前にいる人間を
自分に投影させがちだ。

目の前の人に自分を
重ねて見てるということは
その人の本来の姿を見れてないわけで
ようは幻想を見てるわけだ。

今まではそれでよかった。
集団と言っても、1人の人生が
出会える人数に限りがあったから。

でもインターネットができて
人々は空間を超えた繋がりが
生まれ始めた。しかも仮想現実で。

多くの人は自分が
作った幻想の中を生きてる。
そして社会は仮想現実への
流れが強くなってきてる。

きっと今は人類や社会が
変容の時代に来てるのだろう。

実際ズートピアの映画内でも
時代の変化を示唆していた。

今までは大衆が恐怖で
権力者などによって
扇動されていた。
恐怖を原動力に時代は動いてた。

でも映画内では
「もうそれはやめましょ!古いから」
的な描写があったのだ。

実際に映画内で起きた事件も
今までのような前時代的な
上下のある縦の関係性や
恐怖を軸にしたコミュニティ運営から
生まる過程が上手に表現されていた。

ディズニーは時代のキーワードを
捉えて表現するのがとっても上手だ。

中でもズートピアという作品は
時代のキーワードをうまく
ストーリーと絡めてる。

結果として多くの人がこの映画を見た。
一つの意識が目覚めるきっかけにもなったんだろう。

ズートピアが公開してから
数年経って世間では盛んに
多様性が叫ばれるようになった。

ズートピアをみることで
社会やコミュニティが変容することを感じた。
僕たちは大きな時代の変わり目に生きてるんだろう。

藤