「勉強になる」独裁者と小さな孫 ひぃちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
勉強になる
おじいちゃんものを探していて辿り着いたお話。
ロシアの方の革命とか戦争をモデルにしているらしいのですが、勉強になります。
こういうことするんだ、とか具体的な戦争のグロさとか。
でもそういうのを、全然ダメージ受けないようにさらっと描いていて、何かいい感じ。
勉強として色々頭に入って来る。
リアルに色々表現すると、重くなってしまって「勉強になる」とかそういう余裕がなくなってしまったりトラウマになってしまうので・・・。
このお話はとてもキレイな少女漫画(グロい表現のないという意味)を映像化した感じのものです。
なんか現実味がなくて「あれ・・・?」という感じ。
最後のセリフは良かった。
『独裁者を殺しても、国内ではまた暴動が起きる。
結局いいことが起こる訳がない。
人を殺したところで、
復讐をしたところで、負の連鎖を生み出すだけで何の生産性もない』
国を良くしようと尽力を尽くしても、「統治するもの」が国をまとめないと国が良くならない。
でもそれには限界がある。
あるいは、もっと状況が悪くなっていく。
統治者が権限を持っていれば、どんなことも出来てしまうから人は抑えつけられる方向に行ってしまうから。
国を良くしようとした結果が、統治者の独裁化なのだ。
独裁者を独裁者たらしめるのは民衆であり、
独裁者を殺したところで、国中で混乱が起こるのは明白なのである・・・
良い例がヒトラーとフセインだろう。
死んだ後に国中で大混乱が起き、
中東ではフセインがいた頃以上に紛争が激化している。
何かそういうのをほんの少し考えさせられたというか。
それに気づいただけでも勉強になりました。
少女漫画を映像化した映画、ととるとすごく素敵なお話かもしれません。
ドラマ映画ならぬ、少女漫画映画。
映画としては・・・なので低評価です。