バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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ラストシーンはこれじゃない感
概ね皆さんのレビュウどうりで良いんですけど
ラストシーンの娘が恐る恐る下を見て、それから
上を見て微笑って、それじゃあ結局ファンタジーに
なっちゃう。それまでが緊迫したシーンの連続で
リアル感満載だったのに。これじゃないと思うのは
俺だけかな?でも今まで見た事のない映画でした。
be tired
ワンカットの撮影方法が、やはり重力を感じる地球と、浮遊感を演出できる宇宙では、明らかに後者の方が観覧していて楽であった。
ストーリー自体は文学的で興味深い内容でした。
ちょっと疲れたな・・・
栄光よ再び
バードマンは、明らかに主演のマイケルキートンが演じた90年前後の映画、バットマンを思い起こさせるものだ。
かつてヒーローとして人気作に出たという思いを忘れられず、栄光への再起を図る、という意味では、レスラーという映画によく似ている。これもレスラーとしての過去の栄光を取り戻そうとする男の話だったし、実際に演じる俳優が、カムバックの意味を込めて撮影していた点も似ている。マイケルキートン自身も映画スターとしてのカムバックをかけた作品であったと思う。
顧りみると家族をないがしろにしてきたし、俳優としても今は落ちこぼれ。過去の人気でしか己を誇ることができない苦々しい思い。アカデミー賞の審査員が映画業界関係者であり、俳優も数多い。その中で、この映画が評価されるのは、主人公の気持ちを最も理解できるのが同業者てあったからだろう。
どうせ、派手でドカンな映画が好きなんだろという皮肉めいた語り口も面白い。グダグダおっさんがしゃべるだけの映画なんて誰も見ない、なんていうメタ発言と言えそうな部分もあり、メタ映画的な側面もあって業界受けはしそう。
1カットのように見えるようにとっているけど、時間が継続しているわけではなく、別の時間が交差しているので、見にくいと思う人もいるだろうが、舞台演劇を見ているような効果が出ていてすごく良かった。
長回し大好き。
これは人を選んでしまう映画である。
おもしろいと思える人とつまらないと思える人を完全に分けてしまいそうだ。
アメリカのショウビズに通じている人は、主人公の焦燥ともども理解できるのではないだろうか。
主人公リーガン・トムソン(マイケル・キートン)はアメコミヒーローもの「バードマン」で一世を風靡した俳優。その4作目を断ってからキャリアがダウン傾向。そこで、レイモンド・カーヴァー原作の芝居を書いて演出までして、ブロードウェイ公演にこぎつけた。役者としての自分を見せつけるために。
マイケル・キートンは「バットマン」の俳優。このキャスティングだけで、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトウの企みは透けて見えるようだ。
このリーガンの焦りを、誰が名付けたか超絶長回しで描く。
映画のテーマに沿った演出ではあると思うが、まずはこの技法に度肝を抜かれる。途中にリーガンのイメージシーンもあり、空を飛んだりもする。
天才エマニュエル・ルベツキの撮影も大貢献している。
マイケル・キートンも、実際に、リーガンのような焦りや悩みをもっていたのではないかと思うと、マイケル・キートンの一世一代の芝居には本当に胸をつかれる。
表面的なところでも、この映画はおもしろいが、もっと深いところで人間を描いている。そこまでの洞察力が僕に備わっているのかどうか。
人は選ぶが、ものすごい映画である。
よくわからない
アカデミー賞受賞作品にはありがちなマニアックな印象。一般受けする娯楽映画とは違うんだぞ、という作品。複雑で何を狙っての描写なのかの理解に悩むこと始終。私のように深く考えられない者には不向きだったな〜ドラムの音が印象的
祝アカデミー!
観てきましたよ。アカデミーのやつ。
いろんな人のレビューにもある通り1カット風の演出はかなりスゴイです。
無駄に意識してどこでカットを割ったのか探してしまいます笑
予備知識ほとんどなしで観に行ったので一人の男が再び大出世するヒューマンドラマかとおもったんですが、かなりピリッとしてるブラックコメディでした。笑
最高です。
「客が大好きなのは血とアクション。しゃべりまくる重苦しい芝居じゃない」
このセリフをなぞる終盤の皮肉めいた演出とストーリーが最高。
これを面白い皮肉だととらえながらも、主人公が舞台で起こす行動に興奮してしまっている私。笑
面白かったなと映画館を出た後ニヤニヤが止まりませんでした。
ハリウッドを批判的に描いてるように感じたんだけど、よく作品賞とったな。
オススメです!
斬新かつ衝撃的な映像美でつづられる、1人の男の再出発。
【賛否両論チェック】
賛:一連の流れになった映像が、非常に斬新で衝撃的。主人公の葛藤も胸を打つ。
否:基本的にはずっと映像が移動しているので、落ち着かない。内容も結構単純なので、興味がないと結構退屈かも。
映画全体を通して、1カットのような一続きの映像が続き、気がつけば主人公の一挙手一投足に引き込まれている感じが、とても斬新です。音楽やBGMも、主人公の感情を代弁しているように上手い具合で入ってくるのがステキです。ストーリーは案外単純で、過去の栄光から抜け出せず、ずっとその亡霊に苦しめられていた主人公が、様々な困難に打ちひしがれながらも、全てを手放して新しい世界に体一つで飛び込んでいく様子が、スタイリッシュな映像と共に表現されていきます。
ずっと移動しながら進んでいくシーンが多いので、少し疲れるかもしれませんが、他に類を観ない新鮮な作品です。是非劇場でご覧になってみて下さい。
死ぬ気で飛べ!
凄過ぎる…ほぼ全編ワンカットに見せる撮影と編集の超絶技巧。それに応える俳優陣の熱気を帯びた芝居。イニャリトゥがスクリーンに映し出したのは戦いだ。虚実皮膜を体現してみせたマイケル・キートンに拍手を!死ぬ気でいけば飛べるんだ!
でもマイケル・キートンがアカデミー賞を獲れんかった理由はわかる気もする。だって「かつてスーパーヒーロー映画で一斉を風靡したが今は輝きを失った老俳優」ってまんまキートン本人やもん。それ演技じゃないよっていう。つまりミッキー・ロークが『レスラー』で獲れなかったように…
『バードマン』と『レスラー』はどちらも「死ぬ気で飛べ!」っていう作品。死ぬほど元気をもらえる!
長回しの方法論はもちろんヒッチコックの『ロープ』が一番近い。あえて言うなら『ブギーナイツ』のオープニングとか『マグノリア』のテレビ局のテイクを120分に引き伸ばした感じでもある。要するに凄過ぎる。エマニュエル・ルベツキは『ゼロ・グラビティ』で出来なかったことをしたのね
『バードマン』は最近観た作品だと『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』に結構近いと思った。虚実皮膜。SNS。批評との関係(劇中と現実ともに)。ちょっと『そして父になる』な着地…強引か?でも『ブラック・スワン』に近いとか当たり前やんか。そんな例えおもんないわ
『バードマン』の予習は『バットマン』と『バットマン リターンズ』がマストと言いたい。劇中マイケル・キートンが「俺の全盛期は1992年だ」って言うけど1992年は『バットマン リターンズ』の公開年なんですねえこれ
俺はアカデミー作品賞も全然アリな傑作だと思う。まあアカデミー賞がアメリカの映画賞であることを考えれば『6才のボクが、大人になるまで。』が獲ルベキだったとも思うけど
『バードマン』はスクリーンで剥き出しの作為が鬩ぎ合っている様が素晴らしいと思う。でもそここそが鼻につくっていう人も多いんだろう
俺も死ぬ気で飛ぶ!
最初から最後まで楽しめました
ほぼワンカットという聞くとどうしてもソクーロフの「エルミタージュ幻想」を浮かべてしまうので、敢えてこれと比較するが、手法も主旨も全く違うので単純比較はできないのだけれど、完成度や大衆性においてはバードマンの方が格段に上であるのは間違いない。
すごく分かりやすいお話だから、いつの間にか長回し的手法のことも忘れてしまう。
もしかしたら別に長回しじゃなくてもいいんじゃないの?と思う人もいるかもしれないけど、その手法をもエンターテインメントとして提示して楽しませてくれている作品であるような気がする。
切れ目なく続いている映像でありながら時間も空間も自在に展開していき、飽きることなく、久々にエンドロールが終わるまで席に座っていた。
アントニオ・サンチェスのドラムの効果も絶大で、それ故に最後の最後まで楽しめた気がする。それ加え、マーラーやラフマニノフなどあらゆる音楽が流れてきて、それが個人的にこの映画の評価を上げている要因になっている。
ただし、もうこの映画は見なくてもいいかなと思っている。最高に楽しませてくれた優れた作品であることは間違いないが、自分には1度見れば十分な映画であった。
ちなみに、「エルミタージュ幻想」はDVDを購入して何度となく鑑賞している。
徹底的に映画を作るとこうなるのか。
三谷幸喜の『ラヂオの時間』の冒頭シーンが映像を学ぶ学校の教材になる。舞台をすべて巻き込み、役者がカメラの前と後ろと。カメラの中で起きてない何かが映ってなくとも感じてしまう。
時間経過も気にならず、マイケル・キートンの幻覚や幻聴も素晴らしい。なにより、エマ・ストーンが抜群の演技力を見せています。
徹底的に映画を作ることがこんなにも素敵な結果をもたらすのかと改めて感じる。
がしかーし…ニューヨークタイムズの記者のキャラクターがブレブレな気がしてならないというか、掘り下げれるのを掘り下げてない手抜き感が否めない。
なるほど!本物の血を舞台で流せばニューヨークタイムズも注目するんだ!そうかそうか!
とはならない気がしますが。
まるで映画という水の中にいるような没入感と揺らぎ!最高かよ!
観る者の時間軸と空間軸を揺らがせる魔術的なワンカット。
マジックリアリズムの小説のようでグラグラきてしまうこの映像を見るだけでもこの映画を見る価値は十二分にある。
そしてストーリー。
かつてバードマンというヒーローで一躍スターになった主人公リーガンは『バードマンを演じていた過去の俳優』という世間評判と自身の俳優としてのプライドへの葛藤(バードマンだったイケイケの自分がことあるごとに囁く)を持っており、本来の自分を取り戻すために自身が主演、監督、脚本の演劇を企画する。
そのミュージカルに気鋭の演劇人マイクが参加することで徐々に自分の哀れな様を実感させられ、ペースが乱されていく。
『葛藤と本来の自身の獲得』の様を劇中劇で見せるのだが、鑑賞している我々は劇中劇を見せられることで彼の内面と劇という境界があらゆる曖昧になる。
その劇中劇だけでなく、リーガンの内面が現代社会とリンクしている。
マリファナを吸う娘を叱るリーガンに、娘はインターネットをほぼやらない(憎んでいるのか?)リーガンに対して、ネットの中での情報のストリームによりあらゆる人間が承認欲求に飢えている=自己アピールして必死に忘れられないようにしていることが、リーガンと同じだとを痛烈に批判。
そんなシーンが伏線でリーガンがとあるドジをすることでリーガンの動画が上がりYOUTUBEに上がり、かなりの再生回数を得ることで忘れられていたリーガンという存在が人々のから思い出される。
もう何から何までリーガンの内面と相関しているようなこのストーリーには本当に感服させられる。
そして物語を不気味に鼓舞する凶暴なドラムス。
ワンカットのこの映画を冗長的にしないのはこの不気味なジャズドラムのソロによる力が強い。
個人的にはこのドラムに映画という管楽器や弦楽器が乗ってジャズのライブを観ているようだった。
そしてカタルシス溢れるクライマックス!
劇の最後はユーモアと幻想を孕みつつ、リーガンの内面の葛藤を全て表しているようであった。
映画というメディアを見ていて久しぶりに陶酔する感覚!
もう感想がちゃんとしていないのだが、それくらい感動しているんです!
今年観た映画で暫定1位!
是非映画館で(秀逸なワンカット撮りをご堪能してみては)
20年前にバードマンというヒーロー映画で一世を風靡した俳優(父親)とそんな父親とうまく行かずに薬物中毒になってリハビリ施設に入っていたという過去を持つ娘の物語。
時としてコメディであり、ダークな映画となっている。
はっきり言って役者じゃない自分には、なかなかピンと来ず内容は消化できなかった。また、個人的にエマ・ストーンが演じたアメリカの一般的な女性(娘)像があまり好きではない。。
しかし、、イニャリトゥ監督と、ルベツキ撮影監督のコンビによるワンカット撮りのカメラワークは素晴らしかった。また、配役が素晴らしい。どうしてこの役者にこの役をやらせたのかを考えたり、役者さんの過去の作品、生い立ちを知った上で観るとよりコメディ色が強くなったり、リアリティが増すのではないだろうか。
どこにもないけどありそうな世界の中で
カメラワークや映像の繋ぎ方、音響演出、脚本全てが自分の好みに合致していました。
現代映画というコンテンツに対する疑問、危機感、不満。そして「演じる」ということそのものへの愛情と狂気性。どこかの国の意向が見え隠れする不確かな正義感を煽るような映画ではなく、実在の人物の人生のエネルギーを借りなければ描けないような頼りない映画ではなく、フィクションという世界の中でできることの可能性と閃きを最大限堪能させていただける映画でした。
いつの日か映画や映画館というものが博物館に
入る日が来たとしても、人が何かを演じ、それを楽しむという形式そのものはなくならないのだとふと感じてしまいました。
月並みな表現ではあるけれど、このような映画がある限り僕はまた映画館のシートに足を運ぶのだと思います。
アイデアの勝利…
ワンシーン、ワンカットの撮影とシームレスな編集に唸らされる。
意味深なラストはオスカーに配慮したジョークなのかな?(^_^*)
アカデミー監督賞と撮影賞は納得だけど、作品賞だけはあっちにあげたかったな…
あの撮り方がなかったらと考えてしまう。
想像も情報も箱の中へ
あぁ、21㌘の方でしたよねぇ…が、鑑賞中の感想(笑) 個人的には好きですが、鑑賞側の期待が空回りするタイプの作品なのでご用心。
感じ入りすぎて話が跳んだりするので、ぼんやり観るのがよろしいかと。
ぐるんぐるん
絶妙に繋ぎ合わされたワンカット風長回しにぐるんぐるんと翻弄された。
流れるように切り替わる視点、無駄にドキっとさせられる演技とか、なんでもないオチも読めるけど何だか期待してしまうのはきっとあのドラムのせい。
アカデミー賞で作品賞を受賞するタイプの作品って自分にはいつもそこまでツボらないので、賞がどーのこーのという期待感に振り回されずに純粋に楽しめたかな。
N・ワッツがマルホラ
マイケルキートンが主演ということで、基本的にはずっと萌え萌えでした。あの神経質っぽい感じとか、性格悪そうなんだけど何か信念があるような感じとか、実に良いです。
N・ワッツがレズに開眼したり役者で成功することを夢見てるのは、どう考えてもマルホランドドライブのオマージュとしか思えなかったのですが皆さんはどう感じましたでしょうか?
最初の半殺しにされた役者が気の毒過ぎた。
ギリシャ人プロデューサーとキートンの掛け合いが一番この映画で良かった。
よくわかんないなーっていうのが、作品を通しての印象。 カメラワーク...
よくわかんないなーっていうのが、作品を通しての印象。
カメラワークとか、ドラムもすごいよかったし
主人公の妄想みたいなのも良かった
まあ、話はよくわかんないから、途中で飽きるとこもある
でもたまにセリフが胸に刺さったりもする
終わり方もよくわかんなくて、でも娘さんの表情がすごい晴れやかだったのがよかった
アカデミー賞作品って感じの映画です
わかりやすい映画を見慣れたひとにはわからない
そしてわかりやすい娯楽映画を批判している映画でもある
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