「バードマンはパーマンのボス」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
バードマンはパーマンのボス
マイケルキートンといえばバットマンだ。
バードといえばジャズの巨匠チャーリーパーカーだ。
冒頭、ジャズドラムのリズムに合わせレイモンドカーヴァーの一節が表れる。
映画の冒頭には「この映画はこういう映画ですよ。準備は出来てますか?」という意味が込められている場合が多い。
全編BGMは(ほぼ)ジャズドラムで、
1カットの長回し(風)に撮られている。
そして物語はかつての映画ヒーローが、自らの役者演技の原点に立ち返り
舞台役者として返り咲こうというストーリーだ。
舞台が映画と比べられた時の優位性としては、
ライブ感、即興性、リアリティなどがあるが、その要素を映画に持ち込もうとするときに
使われる手法が「1カット長回し」だ。
しかしこれは映画だ。
脚本、カメラアングル、照明、CG、エキストラ、すべて緻密に盛り込まれた1本の映画だ。
つまり、映画でライブやアドリブ、リアルを表現したいわけじゃない。
舞台と映画のいいところを巧みに織り上げた意欲作である。
そのおかげで役者と各スタッフのプロフェッショナル同士が作り上げた傑作に仕上がった。
ラスト。
「ついにリーガンはバードマンのマスクを自ら外し、新しい世界へ飛び立った。」
すばらしいブラックユーモアである。
マイケルキートン
「”かぶりもの”の役だと大ヒット」の法則。
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