「アカデミー賞を取るために作られた映画」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) Teiranさんの映画レビュー(感想・評価)
アカデミー賞を取るために作られた映画
アカデミー賞作品賞受賞
元ヒーロー映画で人気だった、
落ち目の老いた俳優がNYの舞台俳優として
名声を取り戻そうとする話
コミックヒーローのバードマン=バットマンですね
主人公の幻聴や幻覚として現れるバードマンは、
バットマンを演じ、
この映画の主人公でもある俳優マイケル・キートン自身の
「過去の名声」の具現化でもある
だからこその配役、でしょうね
全編長回しのカメラは実験的で面白いと思う一方で
情報量過多で疲れるし、途中で飽きました
時々ある、業界受け狙いの会話とか
(〇〇は出られるか?今◎◎の映画に出演中だ、など)
批評家に対するメッセージとか(リスクを冒さず言いたい事を言う)
俳優や映画製作スタッフの内輪受け狙い要素が多くて、
「この映画でアカデミー賞を取りに行く!」気負いが強すぎ
あざとく感じました
アカデミー賞の審査員たちって、映画業界人ですからね
一般人が観て面白いかというと・・・
魅力ある登場人物がひとりもいないし、画面的にも音響的にも
うるさくて、落ち着いて観ていられない
いろいろ下品極まりないのはイカンw
主人公が時々超能力を発揮するのは何の意味が?・・・
どうして皆、死にたがりみたいに危ない真似するの?
・・・これはアメコミヒーローがよく、高いビルの端に
腰かけて街を見下ろしたりする場面のパロディーかな
主人公の気持ちがあまり伝わってこないな
思うようにならない現実に、イラついてるだけに見える
本意でない部分(無知?)で有名になるって皮肉ね
うーん・・・
あれもこれもと欲張りすぎて
雑然とした印象が拭えない
こういうタイプのカオス感が好きな人ならいいのかも
(カオス感のある映画自体は私も嫌いではない、この作品は波長が
合わなかった)
映画業界人視点で観たら、それなりに面白いのかもしれません