「なんとも言えない虚無感と僅かな希望」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) colt45SAAさんの映画レビュー(感想・評価)
なんとも言えない虚無感と僅かな希望
映画自体の評価が高かったので、遅ればせながら観賞。
マイケル・キートンと言う本当に忘れてた俳優が主人公を演じる昔ヒーロー映画で大人気だった男優が落ちぶれて再起を願いブロード・ウェイで演劇界で再ブレイクを目論む男を演じる。
個人的には彼の取り巻く状況(エマ・ストーン演じる薬が抜けない自分の娘、交際している女優、エドワード・ノートン演じるめんどくさい共演俳優)と賑やかな設定ながら面白みは然程感じず・・・
強く感じるのは現代のネット社会とそれに取り残された主人公、とにかく現状から這い出ようとするプライドの高い主人公と対比する急遽配役されたクセのある共演男優、映画と演劇の格付け(そんなものが存在するとは思わないが・・・)、批評家の存在(別にこの映画観る前からいろいろ感じる事はあったが・・・)そんなところだろうか?
幻想的なシーンは何故かフェデリコ・フェリーニの映画を思い出す。
フェリーニの映画は中学生位の頃によく観たが、あの頃理十分に解出来ていなかった気がする(ローマとかサテリコンとか本質的な面白さ、良さが理解出来なかった・・・)。
20代前半で「8 1/2」を観た時、終盤で自然と泣きそうになる位感動した。何でか、どのシーンでかとかでは無く、全体の流れの終結からだろうか・・・)
つまりこの映画は好き嫌いの別れる映画かもしれない。
それとももっと歳をとった後観たら理解できるのだろうか?
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