「【一度見て、この作品の凄さが分かる方は審美眼が凄いと思った作品:長回しの”これどうやって撮ったの?という映像にも驚かされた作品】」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【一度見て、この作品の凄さが分かる方は審美眼が凄いと思った作品:長回しの”これどうやって撮ったの?という映像にも驚かされた作品】
当時のこの映画のフライヤー(私の手元には3種ある)には、映画内容を匂わす部分は抽象的な文言しかなく、”アカデミー賞 最多9部門ノミネート” とか、その後賞が確定した時点で出たフライヤーには”アカデミー作品賞ほか最多4冠に輝く”という映画祭の受賞履歴が大々的に喧伝されていた。
つまりは、観れば分かるのだがかなり捻りが効いている内容なのである。
簡単に書けば、且つて”バードマン”というスーパーヒーロー映画で世界的スターになった男リーガン(マイケル・キートン)がその後作品(及び彼自身の演技力の無さ)に恵まれず低迷する中、私生活も破綻し、ひとり娘のサム(エマ・ストーン!)も薬物に溺れる中、再起を図り自ら脚色・演出・主演でレイモンド・カーヴァー(村上春樹さんお気に入りですね)の「愛について語る時に我々の語ること」でブロードウェイの舞台に臨もうとするところまでが序章。
ここから、サムが彼の付き人になったり、批評家からの評価が高いマイク(エドワード・ノートン、鼻持ちならない高慢な男をパンツ一枚で好演 笑えます)が場を乱したり、幻影のように出現する”バードマン”がリーガンに”こんな芝居やめちまえ”などと囁いたり、時折私は今何を観ているのか?と屡々思うのだが、最後まで力業で見せられる作品なのである。
どこまでが真実でどこからがリーガンの頭の中に描かれる虚構なのかが分かってくると面白さが倍加する作品でもある。
<この作品で、エマ・ストーンの凄さと目の尋常でない大きさを知った。>
<2015年4月10日 劇場にて鑑賞>
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