「シンクロ…マイケル・キートンの渾身」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
シンクロ…マイケル・キートンの渾身
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第87回アカデミー賞作品賞受賞作。
字幕スーパー版で鑑賞。
ワンカット長回しと錯覚させられる見事なカメラワークに度肝を抜かれました。緻密な計算に基づいた撮影と編集の妙が炸裂していて、これぞ映画表現だと思いました。
マイケル・キートン、久しぶりに見た気がしました。バットマン・シリーズしか彼の映画を観たことはありませんが、キャリアが落ち目だったことは確かなようで…
主人公は彼の俳優人生を投影したような役柄であり、だからこそなのかとても真に迫った演技をしていて、さながらドキュメンタリーを見ているかのようなリアリティーでした。
周りを固める役者陣も、演技派揃いでめちゃくちゃ濃度が高い。演技合戦はもちろんのこと、巧みなカメラワークも相まって、映画の世界に引き込まれてしまいました。
本作へ懸けるマイケルの想いと主人公がシンクロして、一気に物語を駆け抜けているようで圧巻でした。まさに渾身。
それが認められたのか、本作の高評価は言わずもがな。賞レース席巻も当然で、マイケルの華麗な復活となりました。
まさに物語に恵まれた作品。アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督がそこまで計算していたとしたら脱帽もの。
※修正(2023/06/21)
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