「愛を乞う現実と虚構の狭間で」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) yuitosさんの映画レビュー(感想・評価)
愛を乞う現実と虚構の狭間で
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心理描写を煽り立てるドラミング、ほぼノーカット長回しの高度な撮影技術。ドキュメンタリー的手法は正に1人の役者のリアリティショーを見せられている気分になる。虚実入り混じった映像はキマってるか統合失調にでもなった感覚。
銃がリアルじゃないと文句を言われたり、役が自らの過去と重なったり、無自覚にもメソッド・アクティング(役と同化)を行い、舞台上で究極のリアリティを演じやがて死を迎え、そして再生する。
ラスト我々観客からは見えないがサムの安堵の表情に鳥の影、彼は過去の栄光と決別し道化としてのヒーローでは無く家族にとっても本物のバードマンになったという…
大まかにはコメディだが、愛を乞う落ち目のスターの人間としての再生とショービジネスへのアンチテーゼ。
業界あるあるもだが、リアルでヒーローもので破れた役者達が一堂に会しているのも笑いを誘う。
正直難解な点も多く他の方の考察などをみて納得させられる部分も多かった。説明が無い分受け手に委ねさせているという点で楽しめると思う。
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