アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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アメリカンスナイパーみました。
実話を元にした話だということは知らずにみました。
最後の実話テロップ流れた時の衝撃…苦笑
誰か教えといて!と思いました笑
戦争によって時代も状況も違うだろうから比べられないけど、この映画では特に戦闘シーンが淡々と過ぎていった様に感じました。
戦場で感じる気持ちの動きなどはあまり深堀りして描かれていなかったのような。
家族を置いて戦場に向かう葛藤とか、描かれそうなところだけれど、彼の主観はあまり語られず国を守りたいからという信念のみ。
これは実話がもとだから故にだったのかもしれないですね。
戦場のシーンでは淡々とみていた私でしたが、
もう辞める。帰る。
と決めて日常生活に戻っていった彼の姿を見た時の方が、彼の辛い何かを感じました。
何もなくても脳内で鳴り響いてしまう戦地の音…
虚無というか、この人はこのままでは普通の生活をするのは難しいんだろうなっていうことを感じました。
そしてやっと日常生活のなかにも戦ってきた仲間を助けられると道を見つけ始めたかと思いきやでの驚きのラスト…実話だから、悲劇は突然ですね…
特に、家族をもつ一人の男性として
戦地にいくとはどういう人生になるのか…
他の映画と比べても現代に近いと思うので
そういう意味でみてみてもいいかもしれないです。
希代のスナイバー、クリス・カイルの生涯
クリント・イーストウッド監督の傑作。実話を基にした感動大作でした。戦争と言う狂気がもたらす悲劇。スナイバーとて稀有の才能を開花させ160人もの敵を射殺したレジェンドと呼ばれるヒーロー。かたや敵には射殺目標の上位に数えられる悪魔。この裏と表の相容れないテーマをイーストウッドは観る側に強烈な問いを投げ掛ける。悪魔かヒーローか?心の中に葛藤を抱きながら病んでゆく帰還兵、今尚、アメリカが抱える闇、病巣ともいえよう。悲しい、たた哀しく人の心を射つ作品である。戦争を是か否かてこの作品の捉え方は大きく変わるし、みえかたもかわる。大量殺戮者の悲しい最後かアメリカの英雄の名誉ある死か。貴方の感想はいかがですか、
正解が何か分からないけど…
2ヶ月ぶりの映画館復活の記念として、この作品がスケジュールにあった為久しぶりに鑑賞。
何度見ても臨場感溢れ、作品の世界観に没入できお気に入りの作品の一つである。
この作品に関しては映画館の大スクリーンで観る事が個人的には好きである。
同時にこの作品を何度も観ても自分の中の確固たる答えが分からない。それが何度も観たくなる事にも繋がるのであろう。
クリスは決して復讐心に囚われて戦場に足を運ぶ訳ではないのだろう。身近な仲間を奪われ衝動に駆られる事は一時的にあってもやはり国を守る使命感や責任感が人一倍強いからこそ、平和を掴みとるまで何度も何度も戦場に足を運んだのだと解釈している。その平和とはアメリカ国内だけでは、敵対するイラクやその周囲の国、もっと言えば世界が平和になる事を実感できるまでその責任感や使命感に囚われていたのかもしれない。
終盤にタヤが戦う事は他の人に任せて家族の時間を大事にして欲しいという言葉にピクリともしないクリスの姿がそれを物語っていたと僕は感じた。
もちろんタヤや子供達の事を考えてないわけではない。直接的ではないにしても彼らの未来を守る為にも戦場に足を運ぶ事を決断し続けたのであろう。
ここまで観ていればもちろん戦場に挑み続けたクリスの勇姿は正しかったと確固たる気持ちでいつも観る事ができる。
ただ最後は同じくアメリカの為に戦って心身共に負傷した元軍人に殺されてしまう訳だ。ここでいつもなにが正しいのか分からなくなってしまう。
クリスは天国で何を思い僕たちに何を伝えたいのか聞きたい気持ちにいつも駆られる。
それほど毎回僕は無念な気持ちで一杯にさせられる。
この作品に限らず戦争は勝ち負け以上に失うものが多い事はどの作品を通しても感じる事はできる。この作品もまた同様である。
戦争が良くない事は誰しもがわかっていることではあるが、こういう作品を通して戦争がもたらした色んな不幸を実感、共感し、戦争だからと片付けるのではなく身近な小さな争いから根絶し平和な社会を築き上げる一員でありたいと心から強く思う。
リアルな戦争映画
戦争は我々がやってはいけないタブーが
許される世界。敵とあらば殺人も許される。
そうしないと自分の命が危ないから。
主人公のクリスが敵を狙撃しても罪悪感を
殆ど感じず「やつらは野蛮人だ。」と
言い放つが
そうでも思わないと従軍できないのだろう。
普通の感覚でいたら気が狂ってしまう。
クリスが戦地から帰還しても心が
家族の所にない、心そこにあらずはリアル。
やはり戦地は異常な環境、心に与える影響は
大きい。
全体にリアルで良かったがクリスがPTSDから
立ち直る過程をもっと丁寧に描いていたらさらに
良かったかな。
ブラッドリー・クーパーもよく演じていた。
ぐんじんたいへん
結構エグい
実話というのが驚き
主人公はナイスガイで、ビンラディン率いるアルカイダのテロから祖国を守るべく、軍人になることを決意する。狙撃の才能に目覚め、戦地で味方を守るため、敵をめちゃくちゃ殺す。
アメリカ軍のうちの多くがPTSD的な症状をわずらい、主人公も敵を倒したあとそうなる。
しかし、ほかの退役軍人と付き合いながら、なんとか症状を克服し、最後は幸せな家庭環境を築く。
そして、退役軍人のメンタルケアに励む。最後にヤバイ顔した退役軍人のメンタルケアをしに射撃場に行くが、なんと殺されてしまう。ここでエンディング。
戦争は人の心を蝕む、 本当にそう感じさせられた映画でした。 日常生...
戦争は人の心を蝕む、
本当にそう感じさせられた映画でした。
日常生活まで影響する恐怖、
一生解放されない苦痛は想像できない、、
伝説の英雄も普通の人間だった・・・。
ハートロッカーと似てる。ハートロッカーはドキュメンタリーチックで本作は人間的な描写がより多く感じた。両方良かったがやや本作の方が好きだ。
後半に掛けての緊張感は凄かった。これが実話が元になっているのだから驚く。
やはり戦争はいけないとつくづく感じさせられた。家に帰るとあんなに優しい男が戦場では敵と見なせば女・子供でも殺してしまう。そして伝説の英雄と言われる人でも精神を病んでしまう。
最後は味方の兵士を助ける為に人を射殺した人間が味方の元兵士に射殺されるとは何て言う皮肉なんだろう・・・言葉を失ってしまった。
ひとつ残念なのは最後の狙撃シーンのスローモーションは余計だったと思う。リアルな演出だったので違和感を覚えた。ただそれを差し引いても充分に良い作品だと思う。
最後に思うのはクリスとムスタファがオリンピックで戦う世の中であって欲しい。
落ち込む実話映画
淡々と進む戦争の話。どうしても実話で有る事を踏まえて観てしまう為に鑑賞中から鑑賞後迄精神的に酷い疲労感を感じます。報われないラストが疲労感にトドメを刺す為ストレスで疲れている人には余りお勧めしません。とはいえ、この様な映画で人の生死や戦争、家族の事等人により色々考えられるという点では良作だと思います。
戦争は嫌だな、実話とはいえこれは映画だけど現実はもっと酷いんだろうなと落ち込む映画でした。
テーマの重さに耐えきれていない
伝説のスナイパーは心優しい父親って聞いてたんだけど
父親としての顔はあまり描かれていなかった。
戦争の悲しさやアメリカの正しさを描きたかったのか
暴力的なシーンで衝撃を与えるのはいいんだけど、
その対比としての「父親の顔」「ひととしてのくるしみ」「PTSDの弊害やその後の活動」の部分があまりにさっくりとしていて、
重いテーマを扱うわりに深みがない映画だなという印象。
実際クリスは仲間の死には敏感だけどそれ以外には非情だし…
家族の前でイスラムの男の子がドリルで殺されてもあっさりしてるし、、
本当に心優しい父親だったら息子を思い出すでしょうよー、、
あと1箇所スローモーションのシーンがあったのが、
戦争映画としてのクオリティも下げたと思う。
あの安っぽい表現には非常にがっかりした。
原作未読なのでもともとなのか、映画でダメになったのかわからないけど、高評価の理由がいまいちわからない映画でした。
英雄の真実
字幕スーパー版で鑑賞。
会社の同僚と観に行きました。
鑑賞前の印象は、クリント・イーストウッド監督にしては珍しく、アメリカ万歳映画なのではないかと思っていました。
ところが観てびっくり。アメリカを称賛するわけでは無く、かと言って戦争反対をテーマに掲げているわけでも無く…
戦争と云う不条理な出来事が、ひとりの男の心に齎した傷を真正面から捉え、真摯に向き合っていく作品でした。
伝説のスナイパーと讃えられながらも、戦場において(任務とは言え)多くの人を射殺し(中には子供もいました)、仲間の死や傷つく姿に直面して来ました。
敵の凄腕狙撃手との死闘など、生きるか死ぬかの瀬戸際に常に立たされ続け、1秒先の自分の運命さえ見えず、いつ死が訪れてもおかしくないと云う恐怖に怯えながら戦う日々…。戦争の緊迫感が痛ましいほどに伝わって来ました。
極限の死地から帰還しても、そこでの壮絶な経験は彼の精神を確実に蝕んでいて、PTSDを発症。日常生活まで脅かされてしまいました。それでも愛する家族のために、退役軍人の社会復帰プログラムに参加するなどして立ち直ろうと努力していた矢先の悲劇。なんと云う不条理か…
英雄の現実に、心が締めつけられました。
※修正(2022/06/11)
長年に渡る敵狙撃手との戦いが嘘臭いが、戦場の描き方は質が高い
総合:80点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:85点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )
戦場で続く緊迫感と臨場感が高い品質の演出で描かれていた。戦闘の危険は勿論のこと、戦場の経験からくる湧き上がる兵士の感情までが良く表現されていた。
一方で『スターリングラード』を思わせる敵の狙撃手との数年に渡る因縁の戦いはやらせっぽいなと思って調べてみると、やはりこれは真実ではないようだ。特に姿を隠すことに気を付ける狙撃手をあっさりと見つけてしまい、砂嵐が近づき恐らく強風も吹いている中での超長距離狙撃は嘘くさく安っぽい。無理やり悪役を作った印象を受ける。
また家族との諍いを通して、兵士と家庭人である自分との葛藤も描いている。どんな兵士も1人の人間であるということを浮き彫りにしているが、PTSDの描き方は平凡だった。
その戦場の後の話が結構長いのだが、彼が死んだのは実は映画製作が決まってからのようで、その分を物語の中に挿入したからこうなったのかなと想像する。国のために活躍した人材をしっかりと英雄として扱う米国と、何かしら国の犠牲者扱いしがちな現在の日本との差を感じる。
主演のブラッドリー・クーパーは自分の中では喜劇役者の印象が強かったのだけど、しっかりと役作りをしていていい演技だった。音楽は全体として目立たないけれど、最後のトランペットは染み入る演奏だった。
撮影はかなり良いが、撮影場所は中東ではなくL.A.で主に行われたそうで、美術への金のかけ方がやはり凄い。
国と家族の天秤
軍隊に入り、戦場に向かう人々がどんな思いで戦うのか、家族はどう思っているのか、ということを凄く実感する物語でした。
国と家族、どちらからも逃げずに戦い守ろうとした姿に感動しました。
ノンフィクションの再現、また戦争というテーマ上仕方ないのかもしれませんが、もう少し家族との描写も入れて欲しかったかなと個人的に思いました。
エキサイティングな戦闘を楽しむのではなく、あくまで一人の兵士の、家族と国への想いに焦点を当てたストーリーとして楽しむ映画だと思います。
ただ、戦闘シーンもカッコ良かったです。
エンディングでもあるように実際のクリス・カイルはPTSDの退役軍人に殺されてしまったのですね…
戦争映画の最高峰
戦争というものは誰一人と「幸せ」にはしてくれない。例え勝利しようが、「喜び」は分かち合えたとしても「幸せ」は遠ざかっていく...。
この映画はそんな戦争の核心を追究した、恐ろしい傑作である。
ある人は「この映画は戦争を美化している」など批判しているようだが、そんな事は無い。むしろ、この映画は戦争を強烈に非難している。はっきり言ってこの映画は容易に批判するべきではない。
主人公クリス・カイルは仲間を守るため、「狼」たちを容赦なく、殺していく。中には女性や子どももいたが、「番犬」として「国」や「羊」を守り抜くにはそうするしか他になかった。しかし、戦争の日々を積み重ねていくうちに、大事な何かを失っていき、PTSDをわずらってしまう。
この映画の特に感心させられる所は、主人公を伝説と呼ばれるヒーローのように描きながら、本当は「羊」を襲う悍ましい「狼」を描いているということである。
自分の信じてきたものは本当に正しいことだったのか、クリス・カイルはその答えに悩み続けてきたわけだが、最終的に、まるで天罰が下ったかのように彼は殺されてしまう。しかもその事件が起きたのはこの作品の制作途中だったらしい。
だから、この映画の着地点は大きく変わり、予定より印象も大きく変わったと思う。
内容も心に残るシーンはいくつもあった。例えば、この映画の一番の見所ともいえる砂嵐のシーン。臨場感たっぷりで、まるで自分がそこにいるかのよう。終始手に汗握る緊張感があり目が離せなかった。
他にも目を背けたくなるシーンも多々あり、今なお続く戦争の実体を目の当たりにすることになる。
本当に大切なことは何か、自分の信ずるものは本当に正しいのか、この映画は戦争の愚かさだけでなく、そのような生きるための教訓やメッセージを重くしかしハッキリと伝えてくれるもの凄い映画である。
クリス・カイルに捧ぐ。
評価:★★★★★ 100点
映画館でも、自宅でも鑑賞済みの『アメリカン・スナイパー』
米国海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員クリス・カイルの自伝を映画化。
カイルはイラク戦争の狙撃により多くの仲間を救い「レジェンド」と異名をとる中、4年間の過酷な戦争経験から、ぬぐえない心の傷に苦しんでいく姿を描いていく。
監督は巨匠クリント・イーストウッド、そして主演はブラッドリー・クーパーとハリウッドを代表する2人の初タッグ作品である。
感想は、私の中で戦争映画No.1であり、この先も抜かれることはないであろう作品となった。
まず、冒頭からの衝撃。
子どもと女性を射殺。だが、殺さなかったら多くの仲間を失っていた。
劇中で彼は
「あの蛮人を殺した理由を、俺は神にきっちり説明できる」と言い放つシーンがある。
強い愛国心が彼をそうさせ、そして共に戦った仲間を殺された復讐心によりその想いはより、強固なものとなっていった。
カイルがイラク戦争で射殺した数は公式では160人以上、非公式では250人以上である。
人が人を殺すという行為。
まともな精神なら恐らく耐えること出来ない。
戦場から家に帰っても、彼が苦しんでいく姿がとても丁寧に描かれている。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)となり、赤ちゃんの泣き声、後ろを走っている日本車が気になり、彼の心が休まる場所がなくなってしまった。
「あなたは家に帰ってきたけど、心は戦場に置いてきたまま」と妻のセリフ
4度戦地に行ったことで戦地にいることが普通となり、家族と過ごす平凡な日々が異常となってしまったのだ。
そして、自分が最も印象的だったのは奥さんと電話中に突如襲撃にあうシーン。
電話から聞こえる音は彼の声ではなく、叫び声、射撃音、爆発音のみになるのだ。夫が殺されかけている現状に奥さんの立場を考えたら胸が張り裂けそうになる。
平和とはなんだろうか。
戦争や悪の上に成り立つものなのか? とても考えさせられる作品である。
ラストも後味は悪い。
でも、ぜひ観て欲しい。
巨匠クリント・イーストウッドはまた1つの伝説の映画を作った。
そして余談だが、カイルが男としてカッコ良いと思ったセリフ
妻(カヤ)
「私は男運が悪い」
カイル
「男運のない生き方が、今の君を作った。そんな君が俺は好きだ」
言ってみたい(笑)
アメリカでは戦争賛美だと賛否両論分かれた作品ではあるが、オススメです。
観る際は音に注目を!!
戦争とその英雄がリアルに
これも飛行機内で。(英語)
この映画をめぐって、戦争を賛美する内容かどうかで保守派とリベラル派の間で大きな論争が巻き起こったらしい。
時間がたったいま観てみると、戦争を賛美している映画とは思えない。
イラクで戦う兵士の姿を、クリント・イーストウッド監督がリアルに客観的に描いた映画だと思う。
よその国に乗り込んで女・子供を含めて160人以上射殺した男をなんと呼べばいいのか。
仲間の米兵の命を救った英雄と、ストレートにいうのをためらわせるものがある。この映画を見て単純にこうなりたいと思う人がどれだけいるだろうか。ヒーローというよりも、むしろ、国家という巨大な歯車に潰されないよう必死に抵抗する男の姿のようにみえる。
印象的なのは、父親と男の子の交流のシーン。
テキサス生まれでカウボーイに憧れた主人公が、こどものころ父親から教わったように、子供に猟のやり方や銃の打ち方を教えるシーン。
こういう姿が親子の絆として牧歌的に描かれるのがアメリカの社会。
最近まとめてみた西部劇の世界では、銃を自装していることがあたりまえの社会だったが、それが文化として伝承されていることを思い起こさせる。
原作は実在の兵士の自伝。
主人公クリス・カイルは、戦争の後遺症であるPTSD(心的外傷後ストレス症候群)で苦しむ帰還兵や退役軍人を助ける活動を行ってる最中、銃で撃たれて死亡している。
クリスの異常なテンション
冒頭のつかみがいいですね。いきなり引き込まれます。
割と軽いノリで軍隊志願するクリスですが、そのノリからは想像つかない強烈な意志と愛する妻を娶り、イラクに乗り込んでいく彼はまるで、イケイケ営業マンの様です。
彼の「祖国を守る」という意志は、軍人であれば誰でもあるものだろうと思うが、それが戦地で何かしら萎えてしまったり、一度帰国すると二度目の戦地は行きたくなくなったりするものだが、クリスは目の前で友人が撃たれても、弟に悪態付かれても、妻に懇願されても、その信念は萎えることなく4回ものイラク派遣をされる。
そこまでいくと、戦地でのメンタルが普通になり、家族と過ごす平穏な日々が異常になってしまう逆転現象が起こる。
そんな彼の逆転現象を戻してくれたのは、同じ軍人たちだったのも救いだが、最期も同じ軍人だったというのも出来過ぎた実話。
でもイラク戦争自体肩入れできない自分は、途中「シリアンスナイパー」の方が応援したくなってしまった。イーストウッド監督なら、「硫黄島~」「~星条旗」の対になる作品あるから、イラクサイドの映画作品も観たいわぁ。まあ無理やろうけど。
「マイ・ブラザー」「ザ・マスター」など戦争の後遺症を描いた作品を思いだしたが、近年の話だし具体的でより迫るものがあった。
一生に一度の映画
戦争ものの映画は正直すごく苦手です。
大抵のものって、自国の勝利に向かって
仲間の死を乗り越えながら
主人公が英雄視される感じのが多いじゃないですか。
でも、この作品では焦点が違っていて、
戦争によって壊れていく精神状態や
帰国後の後遺症がテーマとなっていました。
しかもこれがノンフィクションと言うから驚きですよね。
戦闘の中で性別も年齢も関係なく死んでいく現実が
容赦なく突きつけられる世界は
まるでこの世のものではないようで、
一時帰国時に周りに広がる平和で満ちた世界との
ギャップに心が蝕まれていく様には胸が痛みました。
象徴的なとこだと
親子を射殺するシーンや、
一家がドリルで殺されていくシーンは
今でも脳裏に焼きついています。
ラストではせっかく後遺症を克服したにも関わらず
他の後遺症に苦しむ退役軍人によって
射殺されてしまうものでしたが、
あれは映画完成間際に起きてしまったらしいですね。
クリスさんは制作にも大きく協力しており、
この映画が彼自身のような人たちへの
支援になればと考えて、
同じようなことが繰り返されないようにという
メッセージが込められていたはずなのに。
エンドロールは追悼の意味を込めて
あえて無音で制作されたようです。
あまりの辛さから、
絶対に二度目は観れないと思いました。
そういう意味で一生に一度の映画です。
しかし、一度は観るべきと言える作品でもあります。
二度とこのような悲劇を繰り返さないために、
知ることから始めましょう。
R.I.P. 追悼の意を込めて。
思ったより淡々とした映画
アメリカじゃあ知らない人がいないような話なんだろうけど、そうじゃない日本人が見るとイマヒトツついていけない感じ。
最後の悲劇とか、特に・・・
全体的な雰囲気は良さげ。
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