アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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"No Pain, No Gain"
02/21公開の当該作品は、アメリカ軍で最も強い狙撃手と呼ばれた、
クリス・カイルの自叙伝を実写化したものです。
監督は、クリント・イーストウッドです。
本年度アカデミー賞は、作品賞を含めて、6部門でノミネートされています。
キャッチコピーは、
『米軍史上最多160人を狙撃したひとりの優しい父親。
彼は帰ってきた。心は戦場においたままで。』
です。
自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」は、米国でベストセラーとなり、
18週間のうち13週は、第一位となりました。
"Hung Over"では、ふざけた役を演じたブラッドリークーパーは、
Sealsのクリス・カイルを演じるにあたり、筋トレで18Kg増量したそうです。
同一人物とは思えない身体と演技でした。
否応無しにも、期待は高まりますが、
素晴らしい作品でした!!!
お薦めです!
単なる戦争映画ではなく、観る人によって、観る角度によって
心に残るものは異なってくるのではないでしょうか?
私は、次の様に感じました。
当該作品の主人公の狙撃手クリス・カイルは、
戦争で、敵から米国をそして仲間を守るという「大義・責任感」と
暖かい家庭を維持するという「公私のバランス」に
苦しんでいました。。。
家庭を養っている男性も、程度の差こそあれ、
ものを売っているのではなく、お客様の問題を解決しているのだ
という「大義・責任感」から、家族と一緒にいる時間さえも、
休日出勤したり、家で仕事をしたりと心落ち着かない日々を暮し
「公私のバランス」に苦しんでいる世の男性は多いはずです。
私が経験してきたIT業界でも、
トップセールスや上級管理職に登りつめた人間が、
その大義と責任感が故に、「公私のバランス」を崩し、
離婚する人間も少なくありません。
"No Pain, No Gain"
この映画を見終えて、私の胸に浮かんだ教訓です。
悲しい教訓であり、悲しい現実です。。。
Michi
[追伸]
久々に、一番広い映画館が満員御礼でした。
明日の米国アカデミー賞では、是非とも、最優秀作品賞を獲得して欲しいと思います。
因果応報と言う言葉を思い出す。
さすがクリント・イーストウッド。
ただ、何回も見て楽しむ映画ではない。
映像としては途中の赤ちゃんが出てくるシーンに、やや作り物感が・・・
それ以外は終始緊迫感があり、心臓に悪いかも。
イーストウッド作品はいつもラスト、エンドロールが印象深い。
(結末等は知らず、予告だけを見て鑑賞)
人が人を殺す現実
戦争というものの当たり前の事実、人が人を殺すということはどういうことなのか? をつきつけてくる。
単なる反戦争映画というわけではない。少なくとも、やっぱり平和が一番だよね、なんていう能天気な感想は口にできない深刻さを持っている。
たぶん、この映画を観た人は、いろいろな感想を持つと思う。事実を基にした映画ということもあるけど、観た人どうしが議論することを想定しているというか、議論を煽っているところもある。
スタッフロールが非常に変わっているのだけど、ここにものすごい監督のメッセージがこめられていると思う。
それはすなわち、
この問題を考えろ!このままでいいはずがない!この問題を解決するために努力しなければならない!
ということだと受け取った。
実話の説得力
イラク戦争を舞台にしているので、ハート・ロッカーのスナイパー版かなと思っていたけど、最後に実際の映像が流れて、やはりそこが大きな違いだと感じた。
戦う理由も、家族や仲間を守るため、仇を討つため。4度も戦場へ行ったのは責任感が強かったからなのだろう。
アメリカ人と日本人では見方が違う
こういう体験をした、または犠牲を払っていない現代の日本人と、何万人もの家族や知人をこの戦争で失ったアメリカ人とでは、当然関心が異なる。
しかし平和ボケの日本人が、無音のエンドロールが始まると次々と席を立つ有様を、実際に目にしてショックを受けた。
確かにイラク戦争の是非は有るにしても、ある意味私たちの代わりに戦場に赴いて悲惨な体験をしたアメリカ人や同盟国の戦士に対する敬意や感謝の念は少しも無いのか?!
無音のエンドロールは、この映画の総括を自分できちんとせよ!との、真の巨匠イーストウッド監督からの宿題である。
前に見たことある感だらけ。 面白くない。
石油欲しさに中東まで行って、大量破壊兵器は無いのに嘘ついても友好国のイラクへ行って、アラブ人ぶっ殺してアメリカン守る..
どんな理屈だ.?
ベトナム戦争のプラツーん、地獄の黙示録、カジュアルティオブワーとかの戦争映画?とは明らかに趣旨が異なる。
言わばランボー怒りのアフガンみたいな三流プロパガンダ映画ばりだよな。
アメリカが常に外部へ敵を作り、戦争していないと超大国の存在意義を失うから、時々こういう映画は必要なんだ。
興業成績は良いようだが、内容は過去の戦争映画に劣る。爆発物処理班の映画の2匹目のドジョウ。
中東の悲劇、涙が止まりません
ここまでとは思わなかった。明後日に迫ったアカデミー賞作品賞候補の当作。実話ともあって涙が終始止まらなかった。
ラストシーンは巨匠クリント・イーストウッドが描きたい世界に大粒の涙と嗚咽。
世界で起こっていること、世界の、そして中東の終わらない悲劇を日本人が感じて自分なりの言葉を整理しなければいけない、日本人こそ観なければいけない映画です。
見終わった後も衝撃は残る
無音のエンドロールが全てを語っているように思いました。世の中の現状が見事に表現されていた。色々書きたいことはあるが最後の最後が悲しすぎて今でも心が震えています。ぜひたくさんの方に見てもらいたい、そう思いました。
アメリカンスナイパーを観た……
アメリカンスナイパーを観た。
アカデミー賞発表前にこの映画を観ておきたかった。
久しぶりにクリントイーストウッドらしい観るものを重く苦しくさせる映画で、描写は説明的にならず観るものに判断を委ねられる。
主人公が4回目の出征にして最期の戦場のシーンが圧巻……砂嵐の中の戦闘はあまりにリアルで恐怖、スクリーンいっぱい砂で敵も味方も何も見えない……
悲しいラストシーンの後、実際の映像が流れエンドロールへ。
完全に無音で静寂なエンドロールの映画は初めての体験だった。
アメリカはいかに「英雄」を生み出したか
クリントイーストウッドはアメリカを批判する。ゾッとするほど静かに、ドライに冷ややかですらあるほどの冷静さを持って、カメラは事実をなぞっていく。「英雄」はいかにして生まれたのか。鑑賞後、ぼくらがその顛末を見届けた男を指して手放しに「英雄」と呼ぶことができるだろうか。そこに映し出されていたのは、祖国を守るという純粋すぎる動機で戦地に赴く決意をした男が、永遠に続くかに思われる砂嵐に似た「混沌」の中で精神を削り取られていく姿だ。子供を女を撃ち抜かなければならないのは何故だ?仲間も、帰るべき家庭さえも失わなければならないのは何故だ?微かに残された愛国心と、そして打ち立てられた巨大な大義名分にすがらなければ、立っていられない程の地獄。誰が英雄だって?やめてくれよ。俺はそんなんじゃない。俺はただ、大切なものを守ろうとしただけなんだ。英雄と呼ばれるたびにその表情は苦悶に歪んでいるように見える。
彼は「犠牲者」だ。「英雄」なんて言葉でごまかさないでくれ。だから頼む、やめてくれ。彼の棺に勲章を打ち付けないでくれ。お前たちはまだ、彼を縛り続けるつもりなのか。何人の「英雄」を生み出せば気がすむのか。
ブラッドリー・クーパーの熱演が胸を打つ
『アメリカン・スナイパー』を鑑賞。
クリント・イーストウッド監督の最新作。
イラク戦争で米軍史上最多の160人を射殺したとされる伝説の狙撃手、クリス・カイルの半生を描く。
とにかく素晴らしい作品であった。
反戦などという言葉は一切出てこないが、今作の反戦に対するメッセージは凄まじい。
祖国を守るために志願し、戦場では味方に被害を与えるもの全てを敵とみなし射殺する。その中には少年兵も多く含まれていたという。
戦場ではヒーロー扱いを受けるが、精神は確実に蝕まれていく。
クリスを演じるブラッドリー・クーパーの熱演も素晴らしく、精神面の変化も実にリアルに演じており胸を打つ。
物語は実話に基づいており、クリス・カイルも実在の人物である。クリス・カイルについてご存知ない方は決してネット検索などせずに劇場に向かって頂きたい。
衝撃のエンディングはエンドロールが終わってもしばらくは席を立てないほど。
観終わった後も心に深く残り続ける名作となるであろう。
重い内容、でも考えさせられる作品
クリント・イーストウッドの作品は前回のジャージーボーイズに続いての鑑賞です。
前作とは違い、楽しくなる映画ではありません。 どちらかというとドキュメンタリータッチで、残酷な場面も多々出てきます。
しかし普通の戦争映画ではなく、戦争は当事者だけではなく、家族や周りの人まで不幸にしてしまう、当たり前のことですが、それをしっかり考えさせてくれる作品です。
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