「演出が…」イニシエーション・ラブ ぽこぺんさんの映画レビュー(感想・評価)
演出が…
原作未読。
正直な感想を言えば面白くない映画だった。
演出というか作りが適当すぎて見てられなかった。
まず一番大事な仕掛けのシーン。
具体的にいうと、Side-AからSide-Bに切り替わるとき、
「君のために痩せる!」と宣言したデブたっくんが、次のシーンでは松田将太になっているというムリのある展開。
ここは、あのデブががんばって痩せてイケメンになった、ということをすんなりと受け取らせないと話が続かないはずなんだけど、あんな別人が出てきたら別の話が始まったとしか思えないし、実際俺はそう思った。
その後前田敦子と付き合っててたっくんと呼ばれるシーンが出てきたから「ああ、元彼の話なのかな」と思ってみてた。
実際、Side-Aで前田敦子には男がいる(いた)と思わせるシーンがあった(たっくんと言いかけて無理やりタックの話でごまかしたり、ルビーの指輪をしてたり)ので、すんなりそう思った。
てか、見た目はもちろん、車も大学の学部も違うのに、あだ名と彼女だけで同一人物と思わせるなんて無理があるにもほどがある。
途中で、二人を同一人物だと思わせようとしてるのか、と気づいたけど、最後の5分ですべてが覆るという謳い文句だったので、絶対それだけじゃないと思ってたのに。。。むしろ、あんなに違う二人が、本当は同一人物だった!というオチまであるかも?とか思ってた。バカだな俺。
あとは、場面場面の作りのチープさというか適当さが鼻についた。
なんかもうあんまり覚えてないけど、例えば前田敦子が産婦人科から出てくるシーン。
駐車場で松田将太が待ってるんだけど、うしろの柱に「○×産婦人科 駐車場」って書いた紙が貼ってあるの。ただそれだけで産婦人科の駐車場だってことを説明してるわけ。こんな手抜きの演出ある!?
そういう適当な演出があるかと思えば、東京で松田将太と木村文乃が入るホテルが蟹だったり、どうでもいいシャレ的な演出は力入れちゃってて、だんだん本気で見る気がなくなっちゃったよ…