エベレスト 3Dのレビュー・感想・評価
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映像満点!感動要素は…
まさに、観る映画ではなく体感する映画の典型的な作品である。
2013年12月公開の『ゼログラビティ』、2014年8月公開の『イントゥザストーム』を覚えているだろうか。ゼログラビティは低予算であのリアルさと迫力を生み出したことで話題となり、全世界で大ヒットを記録した『イントゥザストーム』は当初4DXシアターが普及し始めた頃であり、五感で映画を体験するという新しい映画の楽しみ方の一線となったに違いない。そして今年、本作『エベレスト3D』が公開された。しかし、前2作との決定的な違いがある。完全実話という点だ。実際にあった出来事を我々が体験するということだ。我々は本作のコピーにもある『地球で最も危険な場所』へ導かれるのだ。
私は映像を通してエベレスト登頂を体験をすることができることを期待し、TOHOシネマズ新宿IMAX3Dにて鑑賞してきた。
14日のTOHOシネマズデイであったこともあり、前日の段階でほぼ全ての席が埋まり、当日はもちろん満席という状況だった。TOHOシネマズ新宿の建物にも巨大なポスターを設置するなど宣伝はかなり力をかけていた方だと思う。
さて今回の点数に関しては非常に悩まされた。
まず、本作のコンセプトである『地球で最も危険な場所を体験する』という点。まさにこれは100点満点だったと思う。とにかく映画の迫力を超えておりIMAXでの鑑賞もあるかもしれないが、その場にいるかのような雰囲気、スリルを味わえる工夫がなされていた。エベレスト頂上からの絶景もスクリーンで観るとやはりすごい。壮大な音楽と鮮明な映像、また3Dならではのスリル感をかもし出す仕掛けにより何度か鳥肌が立った。とにかく映像は十分素晴らしかったのだ。
問題はストーリーである。
ストーリーは一言でいうと残念ながらいまいちであった。
これは予告編からも分かることであるが本作はエベレスト登頂達成にかけての試練を描いているわけではない。登場人物たちはエベレスト登頂を果たすことを目標として登山に臨むわけだが無論、登頂はゴールではなくストーリー全体の序章にすぎない。それ以後の下山中に起きるトラブルを描いている。映画において、例えば登場人物たちに試練がのしかかった時に、最後にその試練を乗り越え、彼らの心が何かしら変化することで、我々視聴者にも『感動』が生まれる。『感動』要素といってもさまざまであるが、本作に大きく感動させられたかと言われると素直にうなずけない。
もちろん、悲しい場面等で登場人物に同情し、涙を誘われるシーンもあった。しかし、その後すっきりするというわけでもない。試練が良い方向へと全く進まないのだ。むしろほんのちょっとした理由が原因で悪い方向へと一方的に流れるのだ。これは実話を基にしているため何とも言えないのだが、映画ならではの面白さ、感動要素がかけると思う。また多くの登場人物が出てくる点について、まず主人公という立場の人物は存在するのだが、多くの人々に同時に焦点が当てられているため、誰を中心に見たら良いのかが分からなくなる。全体的にドキュメンタリー要素が強いと感じた。また、登山シーンがほとんどで、皆フードとサングラスをかけて視界も悪いため、今映っている人物が誰であるか容易に判断がつかない。
先ほど良い点の一つとして映像についてを挙げたがらもう一点、配役は素晴らしかった。主人公の妻を演じたのはパイレーツオブカリビアンのキーラ・ナトレイである。彼女の演技からはやはり命をおとしてもおかしくない危険な試練に自ら挑む主人の帰りを遠く離れた家で待つという状況における心情が強く伝わってきた。また主人公を演じるのは『猿の惑星ジェネシス』や『ターミネータージェネシス』というダブルジェネシスにて演じたジェイソン・クラークだ。皆を率いる彼の姿は非常に勇ましく、見事な演技力であった。
さらに主人公からは本作のメッセージが捉えられる。人々の目標と期待、そして命を同時に預かることに対する責任感というものについて深く考えさせられたのだ。
一つ、お気に入りのシーンは取材も兼ねて登頂に挑む1人の男性が登山家たちに危険を冒してまでなぜ山に登るかという疑問を投げかける場面だ。是非とも彼らの答えに注目してみてほしい。僕自身大きな刺激を受けた。
驚いた点がある。主人公は窮地に陥った時、妻であるサラの名前を何度も呼ぶのだが、『ターミネータージェネシス』で彼が演じるジョンコーナーの母の名もまた皆おなじみサラ・コーナーなのだ。同じ名前である。しかも本作は実話であるため、完全なる偶然だ。
結論、映像技術の凄さと、エベレスト登頂という我々一般人とはかけ離れたテーマであるとともに、自然の壮大さ危険さを同時に体感できる、また主人公や登山家の考え方から学ばされることもある。劇場で観る価値は充分あると思った。
「決定権は、いつも山が握ってる」
3Dはどうでもいい。
相変わらず、3Dの効用がよくわからないが、本作には、作品そのものに力があった。
バルタザール・コルマウクル監督は、相当こだわりをもってこの映画を作ったと見受けられる。そうでないと、この話を映画にはできない。
僕にとっては、夢枕獏の「神々の山嶺」を読んでいたのが大きかった。エベレストを登ることがそんなに甘くないということを、文字の上だけでも体感していたので、本作にも入っていけた。
また実話なのだが、顛末をまったく知らなかったので、亡くなった人がいたことも衝撃的であった。
ベースキャンプで、ただ待つことしかできなかったエミリー・ワトソン、サム・ワーシントンの抑えた芝居は出色であった。
映画が終わる頃には3Dのことなんかどうでもよくなっていた。逆に3Dを意識するような映画はたいしたことないのかもしれない。
大自然にロマンを感じる人に
登山にも大自然にもアドベンチャーにも興味がなかったが豪華な俳優陣とりわけキーラ・ナイトレイと聞くとなんかええんちゃうやろかと思って鑑賞。エベレスト山で実際に1996年に起こった大量遭難の事故の映画化。事故について全く覚えてないけど。
エベレスト登山のガイドと、それぞれのガイドに申し込んでいる登山家たちの話で、主人公は商業ガイドの会社のパイオニア的なニュージーランド人のガイド。登山客にはエベレスト挑戦3度目の正直という人や、日本人女性もいて、ガイド達はそれぞれバラバラの客をまとめ、ベースキャンプと連絡を取りながら全員登頂、無事下山を目指すのだけど、この商業ガイドが普及して、登頂に渋滞していたりする。客の方は600万円以上払って来ているらしい。
ジェイク・ギレンホールやジョシュ・ブローリン、ロビン・ライトなど豪華俳優陣の中、主役はジェイソン・クラークという地味な俳優で、それが功を奏していた気がする。期待度がなかったからか満足度は高かった。3Dなので観客も高所のヒヤッとした感覚を少し味わえます。
たまたまクレイジージャーニーというテレビ番組で少し変わった登山家を取り上げていたのを見ていたので、高所登山にはベースキャンプ、第1キャンプ、とある等断片的に知っていたけど、あれを見てなかったら理解が難しかったかも。
ただ、アメリカで夫を待つ妻が、奇跡的に生還した夫を下に下ろすため、大使館に危険を冒させてヘリコプターで救助させるのは当然として、その一方でフッと、そもそもそこまでして登るものなの?という考えが頭をよぎった私にはロマンというものがないようです。
逸品なれど。
3DIMAX字幕版にて鑑賞。
作品的、品質的に2015年の重要作品だろうけど、いまひとつスッキリしない一本。
実話モノという弱味はあるけれど。
自然映像、演出、俳優、演技、物語構成全てがカチッとはまっていて、飽きさせないのが見事だった。
自然の前では、人間はいかに弱く無力なものか。
その迫力のためにも、3D鑑賞は必須。
ただ一つの難点は、完全に個人的な見方で申し訳ないが。
「自業自得に人様を巻き込んで、迷惑をかけるなよ」と。
時には残酷な判断を自らに下せない人間は、1人で行動すべきだ、と。
雪山に限らず、日常のどんな場面でも。
所詮「愛は地球を救わない」のだから。
自分という人間を試されるような作品。
山の厳しさ
映像、演出、ストーリー すべてにおいてよかった!
映像は圧巻
チョモランマ
教えてくれた事
自然は本当に怖い。
頂上に立てたのに帰ってこれない。
様々な病気がおこる。
自然の動きは人間には予測できない。
「子供たちに貰った旗を頂上に立たせる」
「日常では見る事の出来ない光景が観たい」
それぞれ世界の頂上を目指す理由がある。
諦めず一歩ずつ歩いていく。
誰も足にしたことのない場所へ。
死ぬかもしれない険しい場所へ。
実話をスクリーンで、そして3Dで
伝えたかった事とはなんだったのか、、。
夢が叶った、目標を達成出来た。
これは実に素晴らしいことだ。
しかし大事なのはその後だ。
登った山は降りなければならない。
無事に降りられてからこそ
初めて栄光を手にするのかもしれない。
夢を掴むまではもちろん相当な時間がかかるだろう。
だが夢を叶えたから終わりでもない。
夢の果てまでもゆっくりと一歩ずつ歩いていく。
新しい事が待ち受けているに違いないだろう。
『登った山は降りなければならない。』
圧巻
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