劇場公開日 2015年11月6日

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「これが人間の限界か。容赦ない自然の猛威と、極限状態での愛。」エベレスト 3D 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0これが人間の限界か。容赦ない自然の猛威と、極限状態での愛。

2015年11月6日
PCから投稿

悲しい

怖い

興奮

【賛否両論チェック】
賛:実話ならではの現実的な展開が、自然の厳しさや残酷さを如実に物語っている。大迫力の描写は圧巻の一言。
否:登場人物が多く、なおかつ雪山のシーンが多いので、人物の判別が非常に難しく、混乱しそう。

 実際に起きた遭難事故を描いているだけあって、決していたずらに期待を持たせることのないストーリー展開に、自然の脅威をこれでもかと思い知らされます。エベレストという極限の世界にあって、いざ事故が起きてしまうと、助けに行きたくても行けなかったり、折角救助に成功しても、キャンプから下への搬送手段がなかったりと、まさに生死が自然に委ねられている印象で、人間の小ささを改めて痛感させられます。
 そんな中でも、祈るような想いで帰りを待ちわびている家族がいたり、すぐそばのキャンプでも、必死で助けに行こうとしている人がいたりと、人間の“絆”というものについても、今一度考えさせられるストーリーでもあります。
 なかなか軽い気持ちで観られる作品ではないかも知れませんが、圧巻の映像で描かれる世界観を、是非劇場でご覧下さい。

映画コーディネーター・門倉カド