「業界人の本音」マイ・ファニー・レディ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
業界人の本音
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本作は男にとって都合のいいヒロイン像を仕立てて俗にいう業界人やお堅い判事さんまで繰り出して男たちの下半身の節操のなさを皮肉る艶笑コメディです。
うろ憶えだが確か丹波哲郎さんの名セリフに「男には2種類いる、助平な奴とむっつり助平な奴だ」というのがありました。頭の中の妄想は別として溺れるとなると問題です、ゲームやスマホ依存は可愛い方で酒にクスリに桃色交遊と古今東西、自滅する輩は後を絶たないのだから情けない話です。
劇中でも演出家が「色恋は芸の肥やしとしても私生活を仕事に持ち込むな」と大人ぶったセリフを吐いていますが自分に甘く他人に厳しいだけでしょう。大物プロデユーサーのハーベイ・ワインスタインのセクハラ裁判をきっかけに次から次と噴出した「#MeToo」運動を知る身としては業界のドキュメントに見えて苦笑い。反面教師的に描いているとしても過去の名作やタランティーノ監督まで引き合いにしているところをみると半分は自己弁護、たぶん業界人の本音だろうと思えてもきますね。
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