ボーダレス ぼくの船の国境線のレビュー・感想・評価
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エンターテイメントというより現実
この映画を見てなにを感じるのかは、本当に人それぞれだと思う。
国際情勢、人が生きるのに必要な要素、幸せの定義やらアメリカの存在意義・・・ETC
この物語はなにを主張するわけでもなく、そこにある事実として淡々と進んでいくだけ。感じ方は本当にそれぞれだと思う。
映画の意味を探るのではなく、自分の中の要素と語り合わされる作品。哲学的思考の人には向いてる作品なのかもしれませんね。
奇妙な三角関係
状況設定のうまさ。
家族持ちならよくわかる
パラサイト
名作!
大大名作っ!!
大大大名作っっ!!!\(ToT)/
最初の約20分、台詞はない。
だが、イラン・イラク国境の川の廃船を「職場」とする
イラン人の少年のほぼ全てが分かる。
船の外、イラク側には、米軍の兵士の姿。
見つかったら命はない(かもしれない)。
そこへ、ライフルを持った闖入者。
「領土」をめぐる争いが起こるか、
と思いきや、
小競り合いの後、闖入者は船の真ん中にロープを張り、
「ここから入るな」
カワエエ(*゜∀゜*)
ちなみに闖入者はアラビア語、主人公の少年はペルシャ語、
言葉は通じない。
そして……
ここから先は、内緒(*^ー゜)
これ以上の予備知識はなしに観るのがよろし。
映画.comの「キャスト」も見ちゃダメ――どうせ完全無名だし(ていうか素人だし…でも、演技は至高)。
争いや対立はもううんざりだ
国境の河に浮かぶ廃船をねぐらにしているペルシャ語を話す少年。そこへアラビア語を話す少年兵の恰好をした少女がやってきて、鉄の廃材を持ち出していく。そして、少女がやってきた方角で大きな爆発が起きた後、彼女は赤ん坊を連れてその船に住み着く。
対立が溶けて、二人は協力して赤ん坊を育て始める。そんなとき、英語を話す米兵が船中に現れ、銃口を向け合った末、米兵は船室に閉じ込められる。のどの渇きに耐えかねて拳銃を手放すことで米兵は解放される。そして、三人による奇妙な生活をしばらく続けることになるのだった。
ざっとこのような物語なのだが、三人の登場人物のそれぞれの言語が異なるので、極めて少ないセリフは物語を推進するようなものではない。ストーリーを進めていくのは、この人々の互いに対する想像力と共感による行動である。
無理解からくる不信と恐怖。これらによって人々は対立する。
しかし、互いの内面がそれほど異なることもなく、自らの心情を通じて相手を理解することができると分かればその対立は融和に変わる。
銃口を突き付け合う不信と恐怖に疲れ果てた三人は、銃を手放し互いを信じるという勇気があった。しかし、残念なことにこの勇気が現実の世界で人々の心中に芽生えることはほとんどない。
中東での殺戮が一体いつまで続くのか。彼らのように本当はもうみんなうんざりしているはずなのに、殺し合いは終わらない。一人一人の心の中に、小さな勇気が宿る日はいつか来るのだろうか。
フィクションを通じて具体的な視点を提示する、その意図が非常な成功を収めている映画。
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