薄氷の殺人のレビュー・感想・評価
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彼女に関わると死ぬぞ
過去に、レンタルで観ました💿
バラバラ殺人事件を追う元刑事が、事件と関わりのある美しい女性に段々と近づいていき…。
グイ・ルンメイの幸薄い感じが、にじみ出てましたよね😥
ラストはリャオ・ファンに全てを悟られてしまったということですかね。
彼女も彼女で、苦労はしてる感じでしたが…。
エンディングで屋上で踊り狂ってるのは主人公なのでしょうが、あえて映さないのは監督の意向でしょうか。
彼女は幸せになれない運命なのでしょうかね…と考えてしまう終わり方でした。
ただグイ・ルンメイは、凄く美人さんですね🙂
裏美容院のシーンで持ってかれる。
ピンクの照明がうるさいタイル張の美容院。冗談でしょ?みたいな格好をしたチンピラはきっと悪いやつじゃなさそうだな、と思っていました。ひと段落して一服しながら刑事達が雑談し、弛緩しきった空間で上着からゴトンとでてくる拳銃。落ちてチンピラが拾うまで異様にゆっくりなので、いやー、これはまさか撃ったりしないよねー…と充分に嫌な感じを味わってからパンとくるのでまるで目の前で起きたように、えっ?ってなりました。最後のシーンも良かったけどこのシーンで頭いっぱいでした。
原題は『白日焰火』、英語題名「Black Coal、Thin Ice」日本語題名「薄氷の殺人」どちらもこの映画の本質を伝えてはいないぞ。見事に欧米版から中国版に換骨奪胎したフィルム・ノワールの佳作。
①最初のショットに魅せられた。「ああ、いいなぁ」と。その後もところどころにハッとしたり魅せられるショットあり。映画だ。②中国でこのような良質のフィルム・ノワール、ファム・ファタールものが作られるとは驚き。③謎はすべて解き明かされる必要はない。推理ものではないんだから。アメリカのハードボイルド小説や映画も謎解きよりも業に翻弄される人間達を雰囲気たっぷりに描くのが主眼なんだから。④考えてみれば事件を追う刑事(普通は探偵)が、事件の核心に近づくにつれ事件の中心にいる女に惹かれていくところは古典的なハードボイルドものそっくり。⑤桂纶镁は質素な佇まいでほぼ全編を通すが、遊園地の観覧車で廖凡と愛し合った翌朝出かける前に赤い口紅を塗ったところでこの映画のファム・ファタールとしての本性を表す鮮やかな演出。口紅というところは『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1944年版)へのオマージュか。⑥そしてラストシーン、盛大にビルの屋上から打ち上げられる白昼の花火(白日焰火)、これは愛しそして自らの手で追い詰めた女への送り火、見事に『farewell, mylovely』へのオマージュシーンだ。
かっこいいけど眠い
中国の殺伐とした風景や生活実感の伴った登場人物が非常にブルージーでかっこよかった。演出も淡々としていてかっこいいんだけど眠くなる。4回くらい意識を失ってしまった。
主人公のおじさんが粗暴で雑で野良犬感たっぷりで魅力的だった。
連続殺人ものなのだが、とにかく演出や語り口がクールなので話を追ったり物語を理解するのに注意力が必要だった。中身がなくてまったりしている映画では全然なく、ドラマ性は非常に高い。でもそれを感じさせないように演出がクールすぎる。
殺人鬼のおじさんは死人として現実を生きていて、スケートが趣味、どんな人生だったのだろうと思いを馳せてしまう。
犯人の弟が銃を撃って刑事と撃ち合いになる初めの方の場面などとてもかっこよかった。観覧車からクラブを見下ろす場面もよかったし、クラブのママが突然笑い出してお風呂に服を着たまま入る場面もよかった。見終わった直後はそうでもなかったけど、今改めて見返したい気持ちが湧いてきた。
この辺がまだ消化しきれないんです。
なんか、面白い。なんか、印象的。ただまだこの感じが言葉に出来ないんです。6才とブダペストを抑えての国際映画祭戴冠ともなると難解な作品の可能性もあるなと思っていたが、ブンミおじさんとかよりは理解できた。そして面白かったとも思う。でも世間で傑作ノワール!と言われている理由が、色々な評論を見聞きして理解できるレベル。実感としては半分かそれ以下か。この辺がちょっとコンプレックスなんだよなー。武蔵野館で上映前に「あの曲」が流れてて、え!?と、思った。
雰囲気は良かったが、、、よくわからん!
唐突な終わり方を始め、流れが突然飛んだり、言葉で語られない部分が多く、事件の真相が果たして観て理解した通りだったのか?
鑑賞後も確信が持てず、モヤモヤが残る。
序盤にある床屋での銃撃シーンが、個人的なクライマックス。
女優は綺麗で魅力的だし、その他の役者たちもクセがあって良かったが、とにかく難解だった。
タイトルは原題のままが良い
懐かしい空気感で、セリフは多くなく映像や間で感情を伝えてくる作品。中国映画なかなかやりますね。
ストーリーは難しくないけど説明不足だったり急展開過ぎてわからなくなるところがいくつかあって、観ながら頭の中で復習したり補正かけたりしてなんとか繋げられた感じ。雑誌とか新聞のレビューやあらすじを見て予備知識を持っておいた方が良いかも。
ラストはある意味予想外で普通もう1シーンあるところでスパッと終了。えっ!?って感じだけどその先は想像がつくし、いらないってことなのかな…そういうの嫌いじゃないけど(笑)
しかしなんでわざわざ配給会社は邦題着けたがるんだろう。白昼の花火の方が断然ハマっているのに。
余韻がいつまでも続く
娯楽映画なんだけど、娯楽だけではない映画だと思います。シリアスな要素も多いし、観てスッキリ!ではない。でも、なんともいえずよかったです。
観てからずっと、この映画の様々なシーンが自分の中で立ちのぼってくる感じがしました。
生きる辛さ、人生の暗い面、その中で出会う愛、が描かれていると思います。主人公が、同僚といるときは明るくおどけてるのに、ふっと孤独感をにじませたり、容疑者の女性に惹かれながらも、警察官として、事件の真相に迫らずにはいられない姿にはリアリティがありました。
最後、澄んだ冬の空気の中を大量の花火が降り注ぐのですが、「君への愛は本物だった」という、主人公の愛の表現のように感じられました。
観てよかったです。
白昼の花火
ストーリー自体は、割とありきたり。
風景も、一世代、二世代前の邦画を思い出させる懐かしさ。
予告編を観た時に、今時こんな古臭いのをやってどうすんだと正直思った。
が、古臭さが逆にみずみずしい。
ピシっと計算しつくされた映像なのに、どこか遊びというか余裕があるのもイイ。
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原題『白昼の花火』。
闇のなかで極彩色にかがやく花火も、白昼に打ち上げられたら音と煙でしかない。
昼と夜、情熱と冷血、真と嘘、淑女と悪女、現実と寓話を反転させた世界。
1920〜30年代のハードボイルド、ハメット「銀色の目の女」を彷彿とさせる。
それがマッチしてしまう現代中国のコンプリケーション。
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