怒りの倫理学のレビュー・感想・評価
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男たちの愚行学
この邦題や別邦題『悪魔の倫理学』からは韓国お家芸のシリアス&ハードなサスペンスを想像するが、サスペンス・コメディ。
美人女子大生が殺された。
隣人の青年、ストーカー男、借金取り、不倫相手の大学教授…彼女の周りの4人の男が交錯する。
果たして、犯人は誰か!?
…いや、犯人は目撃されている。未練タラタラの元カレのストーカー男。
その目撃者が、隣人の青年。一部始終を聞き見していたのだ。何故ならこの青年、盗聴盗撮魔。
警察に言えばいいのだが、出来ない。何故ならこの青年、警官でもあるのだ。
そうこうしてる内に、不倫相手の大学教授が容疑者として事情聴取を受ける。
脅迫し合う盗聴警官とストーカー男に、借金取りが介入。二人を手玉に取る。
そこへ、大学教授の妻が現れ…。
思惑や各々の感情入り乱れ、チャプター仕立てや捻りや凝った作りに一見なっているものの…
一応バイオレンスやブラックな笑いはあるが、もうちと突き抜けたユニークさや面白さが欲しかった。
タランティーノやコーエン兄弟のような作品…と言ったら酷だが、色々全体的にユルい。
一人の女性を巡る男たちの滑稽で愚かで醜い争いと、その末路。
対比して描かれるのは…
大学教授の妻。3人の男が集った現場に居合わせた女。
ラストシーンも含め、強かな女たち!
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