家族はつらいよのレビュー・感想・評価
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不協和音は美しい音楽を作るために必要なんだ
映画「家族はつらいよ」(山田洋次監督)から。
タイトル通り「家族ならでは」のドタバタが妙に楽しい。
どこにでもありそうな、家族の人間模様だけど、
意外にも、こんなに干渉し合う家族も少ない気もする。(笑)
そして言い合う前に、息子夫婦と別居、なんてよくある話だ。
今回は、ピアノ調律師役の妻夫木聡さんが呟いた台詞。
「ショパンのピアノ曲の楽譜をよく見るとね、
とんでもない不協和音がたくさん使われているんだよ。
つまり、不協和音は美しい音楽を作るために必要なんだ」
(略)
「僕が言いたいのは、人間関係や家族と言う楽譜にも
時として不協和音は必要だと言うことなんだ」
この台詞こそ、シリーズを通して貫いている考え方かな、
そんな気がして、メモをした。
「不協和音」があっても、美しい曲に聴こえる、
これこそ「家族」という楽譜なんだろうなぁ。
昔ながらの喜劇…逆に新鮮で面白い!
"家族はつらいよ" シリーズ第1作。
2作目公開記念の地上波初放送を鑑賞。
ノベライズは未読です。
山田洋次監督久々の喜劇。「東京家族」と同じ家族構成で俳優陣も同じ。しかし本作は大いに笑えるコメディーでした。
いやぁ、笑いました。昔ながらの喜劇映画は最近無かったので逆に新鮮と言うか、家族で楽しんで観ることが出来ました。
演技陣が抜群の実力を持つ俳優ばかりだな、と…。喜劇には高い演技力が求められるので納得のキャスティングでした。
特に橋爪功の偏屈ジジィぶりが秀逸。どこか憎めない匙加減が絶妙。実際居そうな感じが絶妙で良い演技だと思いました。
※修正(2023/04/18)
山田洋次監督らしい作品
…なので私の好みではないこと分かっていて観ました。
妻夫木くんが出ていることだけがきっかけ笑
熟年離婚かと思いきや。
欲しかったのは旦那さんからの“愛の言葉”。
それは“愛してるよ”なんてキザなものでなくても良くて。愛されてると思える確信的な言葉が欲しかった。
この時代の人、苦手だもんね。
もっと年配の方なら笑いあり、共感ありで楽しく観られるのだろうけど、私はまだそこまで大人になりきれておらず…
そこら辺によくあるような、ご近所さんの話をずっと聞いているような感覚で観た。
雨降って地固まる
今回は熟年離婚がテーマ。
家族モノのコメディ映画でテンポ良くサラッと鑑賞。
長男家族と同居する老夫婦に離婚の危機!
定年後は趣味のゴルフや酒に明け暮れ我が物顔の父。
妻の誕生日に欲しいモノは離婚届けの著名捺印と言われ動揺する父。
平田一族は両親の離婚問題でてんやわんや。
早速家族会議が開かれた…
次男は結婚の報告をする為に彼女を連れてやって来たが、そこは場違いの空気が漂う。
奇しくもこれから平田家の一員になるのだからと会議に参加する。
母は父に対する長年の不満を吐露する。
細かい事なんだけどわかるわかる!
靴下の裏返しって…どの家庭も共通の話題
別れを切り出された原因について娘婿が父の女癖について言及し、証拠写真をチラつかせたその時…
父が倒れた!
慌てる家族。
次男の彼女は看護師で的確な指示をし素早く救急搬送出来た。
父に付き添う次男と彼女。
幸い大事に至らず退院した父。
次男は実家を出て彼女と暮らす。
彼女は父に「気持ちを言葉にして伝えた方が良い」とアドバイスする。
父は母に有り難うの感謝の言葉と共に離婚届けを渡した。
母はその言葉で満足し離婚届けを破り捨て、死ぬまでお供すると伝えた。
めでたしめでたしの平田家。
何だかんだ言っても仲の良い家族。
三世代同居って今時珍しいし、老夫婦が2階の部屋ってのも違和感がある。
うな重7人前どうなったのだろ?
先に3の妻薔薇を観ました。 おもしろかったので1も観ました。 声、...
先に3の妻薔薇を観ました。
おもしろかったので1も観ました。
声、アテレコしてる?映像と一体感がなかったので違和感はありました。
お母さんが離婚したかったのは本気じゃなかったんかな。試していただけなんかね。人騒がせな。
お父さんの演技はさすがです。すごく自然。若い人に向けてだけ敬語になるのが、いいね。他人行儀で、でも自分は年寄りだから、何だかんだで若い人の頼りになる必要があることを意識しているというか。
2も観たい。
日常だけど幸せな家族
とても家族の愛に溢れた映画でしたね。
日常にある些細なことの積み重なりで離婚の危機に陥る老夫婦。
離婚間際でのお父さんの最後の『お前と一緒になってよかった』という言葉を聞いたお母さんが、その言葉で離婚を取りやめるくらい、やはり言葉というのはとても大切なものだなと思わせる映画でした。
こーゆーことで離婚を考える方もたくさんいると思うくらい身近だけど身近じゃないとても見やすい映画でした。
一人一人の人間模様がすごく分かりやすくて見やすい映画でした。
お父さんの頑固親父感もよくいるいる!ってなるかんじでした!笑
2も観たいなと思いました。
くすっと笑える
離婚騒動で家族会議中に周三は倒れて病院に、退院後離婚届に判を押すが「お前と結婚してよかった」と伝えると「その言葉が聞けて良かった」と言われ離婚せずに済み、一軒落着
嫁もつらいよ
予想通りほっこりするドラマでした。
互いに必要とし合っていることが空気のように当たり前で、根底では何だかんだ言って強い愛情で結び付いている家族だから、悲劇にはならず喜劇です。
バランスボールに上手く乗れない?長男は、家族会議の途中からサングラスを装用。家族という美しい曲を奏でるには不協和音も必要だと言って、家族でも調整役をする調律師の次男。彼が結婚のため実家を出る時に、彼の自室に残された赤いおもちゃのピアノとチェスの駒。近所を見れば、散在する空き家とカートを押してゆっくり歩む高齢女性達の姿。何でもないようで、細部にこだわった小道具の使い方や演出が良かったです。
寅さんや「東京物語」へのオマージュも散りばめられており、年配層のファンの方々は更に楽しめるのでしょう。
橋爪功さんが演じる、憎たらしくも憎めないお父さんがとても面白かったです。
お母さんが誕生日に欲しかったのは〜いや結果としてもらえたのは〜、お父さんの本心、労いの言葉、ということでしょうか。
お母さんも長年苦労したでしょうが、夫の両親&弟と同居してきた、長男のお嫁さんも相当大変でしょう。お騒がせな義姉夫婦の面倒もみて、育ち盛りの男の子二人を育て、一番つらいんじゃないかと思いました(^^;)。
細かい所に笑いが詰まってる。
「家族はつらいよ」DVDで鑑賞。
*概要*
「熟年離婚」をテーマに描いた喜劇。
山田洋次監督が約20年ぶりに描いた日本映画。
*主演*
橋爪功
*感想*
山田洋次監督の作品を初めて鑑賞。なので、「東京家族」「男はつらいよ」シリーズは未鑑賞。今度、続編が公開されるみたいなので、DVDで観ました。第一印象としましては、とてもほっこりしました。(^^)とにかくキャストが豪華。特に橋爪功さんの演技が最高でしたw 冒頭、長男の嫁からオレオレ詐欺の人に間違えられて、めちゃ愚痴る所も可愛らしいし、面白いw
妻から笑顔で離婚を言い渡され、それに対する反応も面白かったな~長女が夫と喧嘩して、長女が夫と別れたいと相談持ち掛けたのに、父が「別れちゃえば?」と素っ気なく言い放したり、脱いだ靴下や服をそのまんまにして妻に任せっきり(笑)
長男役の西村雅彦さんも良かった。息子の野球の応援に行こうとしますが、家族会議があって行けず、そして、息子は外で「お父さんが来なくて良かった~」と安堵して、それを聞いた父が小さい声で「チクショウ」と嘆くシーンに笑えましたww
妻夫木聡と蒼井優も良かった。特に妻夫木聡は、「怒り」や「ミュージアム」で見せた変な役とはうって変わって全然地味な印象。そこが逆に良かったw 蒼井優が演じた憲子は、家族会議シーンで邪魔になるんじゃないか?と思いましたが、全然邪魔ではなく、物静かでした。
ここでは書ききれないほど、良かった所と細かい所に笑いが詰まってて、そんなに大爆笑とまではいきませんが、クスッと笑えてアットホーム感漂ってて、とてもほっこりした映画でしたね。最後も良い感じに終わって良かった(^^)
気になった点があるとすれば、探偵で、周造の高校時代の親友でもある沼田(小林稔侍)をもうちょっと見たかった(笑) 医師の笑福亭鶴瓶もさすがにあんなヘラヘラした医師はさすがにいないだろう(^^;
普通に面白かったです!
続編も絶対に観に行きます!\(^^)/
『東京家族』のキャストと同じメンバーなので、楽しみにしていた!
いや〜笑いましたね。家族会議のシーンは、漫才を見ているみたいで、面白かったぁ!よーく見てると、『男はつらいよ』のDVDケースがあったり、『東京家族』のポストが貼ってあったり、『東京物語』の作品を見ているシーンがあったり、見ごたえ満載です!うなぎ屋の人も『男はつらいよ』の歌を歌っていたりね♪
雨降って地固まる
東京家族と同じキャストの喜劇。
長年連れ添った夫婦に離婚問題が浮上し、子供家族が何とかしようとアタフタ奮闘する。
熟年離婚が題材でこの問題に家族が結束し真剣⁈に話し合うシーンがメイン。
そこにはこれから家族になる次男の彼女も同席している。
話し合いがエキサイトし意識を失い救急車に搬送されるシーンでは次男の彼女が看護師で、処置が早く助かったとか、引っ越しで家を去る道中の公園でのシーンで、お父さんに言った言葉など、家族以上に良い働きをしている。
東京家族でも蒼井優が良いとこ取りだったが、今回も同様だった。
小津安二郎の映画のワンシーンが流れていたが、そのシーンも然りである。
家族って…?
自分の事ばかりで相手の気持ちを理解出来ないのが家族なの?と、思ってしまう山田洋次監督の作品。
結局は、私利私欲の無い次男と彼女が良い人みたいだけど、毎日大家族の為に家事、育児をする主婦にありがとうと言う気持ちを伝えて欲しいと思う。
毎日、毎日、当たり前のように食事が出来、洗濯された洋服を着れて、掃除された部屋で過ごせる…
これって幸せなことですよね。
ノスタルジック
フィルムで撮ったこの作品、とても味わい深いものがある。
なんというか、朧げでとても儚げなように思うのだ。
四角四面の現実を写すデジタルとは、なんだか少し違うのだ。
この作品にはとても合ってた。
さて…山田監督が提示した家族模様がとてもファンタジックに思うのだ。
幽霊も出てこないし、おそらくは、今の現代を映してるはずなのだが…とてもファンタジックに見えてしまう。
…それが問題。
きっと俺の現実とはかけ離れてるのだ。
これが願いなのかと思う。
昭和が今も続いていたなら、ああいう家族は少数派には思えないのかもしれない。
なんだか、懐かしいのに、随分遠くにあると思っちゃった作品。
もしくは、すっごい風刺を込めた作品にもとれる。
今時の父親は、あんなにも崇められているのだろうか?
母が父に献上語とか使ってるのを聞いた事がない。なんというか「あるべき日本の一般家庭」を投影してるかのようなのである。
そう…空想上の日本の家族。
だから、ファンタジー。
そして、そんなものが空想になってしまった現状への風刺。
って事かな。
寅なし喜劇はつらいよ!
この作品は私の観た印象では「東京家族」と「男はつらいよ」のドタバタ喜劇の部分だけを足して2で割ったような作品だったと言えば良いのかなぁ??
正直「東京家族」と同じ山田組のお馴染のキャストメンバー達に因るこの物語は、作品的には全く違うストーリー作品の筈だけれど、何故か「東京家族」の続編の様に感じられてしまうのは、キャスト達がほぼ同様である事だけが原因なのか、それとも「東京家族」と感じ調子の芝居展開だった事が私にとって本作を面白くないとする要因となったのだろうか?そんな山田監督の演出方法に、少し違和感が残る作品だった。
そして笑えるセリフもところどころ有るが、その笑いの根底に有るのはまるで「間違い探しゲーム」のように、本作に散りばめられた、「寅さん探しゲーム」で笑いを取っているようだった。
寅さんは山田監督のギネス記録を持つライフワークの作品だから、どれだけ多く使用しようと良いのだが、パロディー映画ではないだけに笑いがそこに集中するのじゃ残念でならない。
これでは、寅さんを知らない人には面白さは半減してしまう事だろう。
それ故年配層には受けても全体として盛り上がらない作品だったように思える。
そして、小津監督の「東京物語」の挿入で作品が終わるのも違和感を覚える。
山田監督が、どれ程小津を敬愛し、小津作品が大切であっても、この作品の登場人物との時代観に小津作品はずれを感じるし、本作のテーマの答えを小津作品に下駄を預けているようにさえ感じられる印象だけが残ってしまった。
元々山田監督は喜劇を撮り、シリアスなドラマも描く巨匠なのだからこそ、「家族はつらいよ」はもう少しオリジナリティー性の有る作品に仕上げて欲しかった!
橋爪氏、吉行氏、西村氏とベテラン俳優を配しての作品なのだから、もっともっと彼らの良い新たな芝居を魅せる作品に山田監督なら出来たに違いない。
折角のオリジナル脚本なのだから、山田喜劇ファンとしてはもっともっと今回オリジナルの笑いを入れて欲しかったと願うのは贅沢と言うものだろうか?
ちょっと残念な思いが残る作品だった。
当たり前の日常が幸せ(^^)
金曜日なのに、満員御礼!
周りは中高年ばかりで、始まる前から、後ろのオバサン3人が、寅さん並みに、ボケまくり!始まったら、笑いコロげて、盛り上げてくれた!
内容は、日常の、どこかの場面には、うちも、そうだなーと、共感されるシーンが、続く。
品の良いおばあちゃんと、頑固なおじいちゃん。忙しがるばかりのすっとぼけ長男には、しっかりしたお嫁さん。やんちゃだけど、素直な仲良し兄弟。うるさいばかりのキーキー長女に、真面目で、使える婿。おとなしく繊細な次男には、出来すぎた看護婦の婚約者。
いろんな、家族のパターンが、あるだろうが、離婚届から始まる、あの、老夫婦は、確かに幸せな家族が回りにいる。
1分に一回は、いろんな感情で、笑いが起きる。そして、しみじみも、させてくれる。
私の一番の感動シーンは、孫が、おばあちゃんに、ピンチヒッターに、たった兄が、ホームラーンを、打つシーンを、興奮しながら、「お兄ちゃん凄いよー!!」と、携帯で伝えるシーンかな?!
母親にでなく、おばあちゃんに、電話したから、良かったのかな?!
映画館で見たから、周りのおばちゃんたちの笑い声が、効果音になった。
面白かったです。
職人芸による笑いやすさ
喜劇の勘所というものをよくご存知なんですね。ズッコケにちゃんと笑えました。
思い切って上にした鰻が無駄になってしまうところなど、大変面白く。
ダンディな創作教室の先生が、本当に生徒とアフェアを楽しんでいそうな人でした。
橋爪父さんの病気オチでうやむやにして許されるのが微妙ではあるが、男性が考えて、ハッピーエンドにしないと!となると、致し方ないのかなと。
あの書き方ではお母さんがただのトラブルメーカーやん。積年のストレスは病後も向き合うことから逃げた父さんが苦し紛れ(としか思えない)につぶやいた、離婚してもいいよ、感謝してる、なんて言葉だけで、許せるレベルか?と思う。
結局お母さんは耐える一生なんやね。それが、作り手が母に求めるものなん?なんてゆう、納得のいかないテーマが残りました。
が、所詮つくりものですし。深く考えないのが、ふさわしい態度なんだと思います。
この映画をみて男性によっては父が可哀想という感想を持つ人もいるらしく、私には信じられませんが、双方が自分の主張こそが正しいと言い張ってるに過ぎないのかも、正解なんてないかも、とも思いました。
こぶ平さんのつばと運転の荒さにはお父さんに同情しました。
ジャパニーズエンターテイメント
最初からのめり込み、気付いたらエンディング。笑い、感動有り、気持ちの暖かくなる名作。橋爪功氏の懐の深い演技に惚れ惚れしながら、家族役の役者さん一人一人が素晴らしい程に適役。素晴らしい脚本に素晴らしい役者さん達の演技力で素晴らしい作品だと想う。上質なジャパニーズエンターテイメントムービー。山田洋次監督は流石。さりげなく寅さんのDVDが置いてあるシーンなんか嬉しくなる。又絶対観る。お勧めです。
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