家族はつらいよのレビュー・感想・評価
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・・・おぞましいよ
「男はつらいよ」の軽妙なコメディを期待したが、間違いだった。つくづく日本人の家族は、それ自体がもう悲しく、軽快なコメディ、には向いていないと感じた。だとすると、渥美清はやはり大名優だったことになる、そうつくづく痛感する。今回の、橋爪功もいい顔しているものの、主演に据えるには地味。
また、山田洋次老は84歳、仙人の域に達したと思いたいが、蒼井優の造花のひまわりの咲いたような胡散臭い笑顔にかどわかされて骨抜きになってボケてしまっているようだ。
ツッコミどころが満載なのだが、あまりにその度合いがひどく、このレビューで批評家ぶったドヤ顔で何か文句言おうとする自分にも、老人に冷水浴びせるようで、嫌気がさし、口をつぐんでしまう。
たけしもそうだが、最近の邦画でコメディをやろうとするのは高齢者ばかりゆえか、テンポが遅くて、痛々しく見ていられなくなる。
ただし、ようやく家族が一堂に会しての会議の様子だけは、求めているバカバカしさがテンポ良く出ていて、面白かった。
山田洋次コメディが帰ってきた
山田洋次監督が、
「男はつらいよ」から20年、待望の喜劇!
と銘打って作った映画!
やばい。泣けるほど楽しかった!
知らないお客さんたちと一緒になって
映画館でたくさん笑ってきた!
全出演者が愛おしい
主役の橋爪さんの芝居は、
全ての人が、「うちのお父さんもあんな感じだ!」と笑ってしまうくらいリアルだった!
全シーン、お芝居が細かくて、リアルで、
ベタベタにズッコケで
20年間、封印(?)していた山田流コメディを
これでもか、これでもか、という位、サービスしてくれていた。
寅さんが途中でひょっこり登場しても違和感がない位に。
こんなにも(!)コメディなのに、本筋のお芝居はどこにも大げさが無く、嘘が無く、笑いながら、「すげー!すげー!」って思ってしまった。
最近の山田洋次作品しか知らない若い人がみたら
ひょっとしたら少し笑いが古いと感じるのかもだけど、
これは、お客さんへを幸せにする笑いなんだ。
物語はきちんと完結していたのに、毎年シリーズ化してほしいと強く願ってしまった。
一回みただけじゃもったいないので、絶対、また見に行こうと思う。
昭和コメディ 平成版
東京家族をホームコメディにした感じ。
こちらの方が作品としても良かった。
俳優さんのイメージがキャラクターのイメージ通りなので安心してい見られるのが良いけど山田監督の作品に出演する人に変わりないのが不満。
笑いはおじさん・おばさん以上でないとダメかな。でも映画館で普通に笑いが起こって微笑ましい。
最後に西村雅彦役が43歳はないでしょう。私と同い年ですよ。
そこは大いに不満です(笑)
悔しいかな面白い
客層は40代以上が基本、シニアも多かった。
最初始まったときは、向田邦子作品みたいな人情系の感じで、『これはやばいぞー』と思ったが、最終的には、面白かったと言わざるを得ない結果となった。
とにかく、度重なるナンセンスな一挙手一投足がだんだんツボに入ってきて、中盤では軽く声を出して笑っていたくらいだ。
途中気づいたが、ぼくは、「男はつらいよ」「釣りバカ」などのヒューマンコメディー邦画を今まで観たことが無かった。
というわけで、新鮮味の全く無い映画に新鮮さを感じてしまった。
ある意味、松竹が今回最も求めた客層だったのではなかろうか。
そう思うと、まんまと映画会社の思惑にはまった感じがしてくやしい。
作品を総じて言うと、「ぬるい」だったと思う。
もし、現代の家族の抱える問題や、過去からの変容を、この作品で描こうとしたとなら、全体にトーンがぬるかった。
熟年離婚、独居老人、相続問題、ニート、少子高齢化、空き家問題、介護問題などなど、あらゆる問題が一応、劇中内で少しだけ触れられるが、基本的にはとっても幸せな家族が織りなす物語である。
家族はつらいよ、なんていいながら、結局、幸せな家族の贅沢な悩み程度の話だったわけだが、それが逆にリアルで、肩に力入らず見ることが出来た。
夫婦であることの必要ってなんだろう
円熟味を増した山田作品
「男はつらいよ」の流れをくむホームドラマ。ただ、あちらは下町葛飾が舞台なのに対し、今回は横浜市青葉区に住むちょっとお上品な、それでいてどこにでもありそうな三世代同居の家族を描く。
だから、小道具も豪華。バカラの花瓶や出前のうな重も7人前で24,000円を超える。
出演者は皆さん芸達者の役者さんばかり。けど、突出しない。それぞれの世代の等身大を表現することで老若男女の共感を得ようとしているのかな。
笑いのツボはやっぱり寅さんと一緒。舅の悪口を言っていたら本人が階段の途中で聞いていてビックリするところとか、家族会議中に画面の奥でバランスボールからコケる長男とか、ね。山田作品のどこかで一度は見てますよね。
ラスト近くで主人公がテレビで見ている映画が「東京家族」のモチーフとなった「東京物語」。ここで使われている場面が本編ともしっかりシンクロする。蒼井優ちゃん演じる「外からきた嫁」の意見が平田家を救うのだ。
シリーズ化したら男はつらいよみたいに家族それぞれにドラマが起きていくのでしょうね〜。ちょっと続きが観てみたいです。
思ってたよりも笑えない
なかなか良いのですが…
安心、安全、安定の日本喜劇!!
誇大宣伝はアリ
母と暮らさず、ようやく「山田洋次監督らしさ」を観せてもらえた一本。
台詞回しにイマイチ「古語」を感じてしまうところはご愛嬌。
「喜劇」としての面白さは、やはり職人技が光っており楽しめた。
が、個人的には好きになれない内容だったのがなんとも自分として残念。
どんなことがあっても、自分のわがままのために周りを引っ掻き回して、あまつさえ旦那を死に掛けさせ、「許してあげる」って顔なのはどうにも頂けない。
男女平等、だからこそ何のために頭と口がついていると思ってるんだ?と思ってしまう自分は、やはり今の時代の人間なのだろうか。
楽しめるのだが、自分にはイマ三つスッキリとはしなかった作品。
キャストの皆さんが最高!!
親子
緻密に計算されたホーム・コメディ
今まで観た山田作品は2本(東京家族、母と暮せば)。正直言って、イマイチだった。だが今回は、「さすが巨匠!」って膝を打つくらいの快作。
まずはキャスティング。メインが「東京家族」と同じである。「東京家族」パロディじゃないんかと思ったけど、全く関係ない良質のホーム・コメディに仕上げたのは見事。
笑わせ方も実に見事。今頃のコメディ映画にありがちな「おちゃらけっぽさ」が全くなく、時には体当たりで表現する。それに、ヘンな言い方になるけど、前後の繋げ方も見事。実に緻密に計算された作品じゃわ。
メインの8人はホントにいい仕事している。特に主演の橋爪功は2016年の主演男優賞クラス。
この作品は、40代以上のヒトは是非とも観て欲しいね。既婚者なら、できれば夫婦で。中学生以上のお子様がいるのなら、子供達を「ドラえもん」や「アーロと少年」などのキッズ・アニメのスクリーンにブチ込んででも観る価値アリ!
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