「ペニー・ワイズの知り合い?」クラウン Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
ペニー・ワイズの知り合い?
フェイク予告から実際の劇場用作品が出来るなんて、アメリカは本当にグレートな国である。そんなアメリカにはピエロ恐怖症という病がある程、ピエロは特別な存在である。ピエロ(道化師)は人を楽しませる為の存在であっても、映画作品になると凶暴な化け物扱いされるキャラクターであり、良いのか悪いのか分からない存在だ。
子供を喜ばせようとピエロに扮し、結果衣装が脱げなくなるというコントの様な展開から始まり、真っ赤な付け鼻を離そうと力任せに引っ張り、鼻の肉ごと削げ落とし、衣装を切ろうと刃物を使った所、手首を切ってしまい・・・と本当にコントさながらの展開であり、思わず笑ってしまった。
だが、イーライ・ロス製作もあってか、ここから先は笑えないシリアスな場面になる。別にタブーでは無いが、「子供を喰い殺す」という展開が待っているのである。殺害シーンそのものは流石に描かれないが、殺害後の残虐なシーンは流石イーライ・ロス。R-15+の理由はこれである。子供を大切に育てていた主人公が、自らの命の為に子供を襲ってしまうシーンは心が痛む。B級路線が強いが、この様なドラマパートも丁寧な構成であり、見応えのある作品となっている。物語にパンチが無いのと、怖いと思うシーンが少ないのが残念ではあるものの、ノリで作った様な作品の割には完成度の高い作品だ。
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