「原作未読」あと1センチの恋 おかずはるさめさんの映画レビュー(感想・評価)
原作未読
ロージーが困難に直面するごとに周囲の協力を得て成長してゆくのに対して、アレックスは18歳からエンディングまで、一切成長していない。
ふたりが最終的に結ばれるエンディングは、ありのままの自分を肯定してくれる母親のような役割を女に求める男の妄想の産物ではなかろうか。
ロージーの完璧さを描くためなのか、グレッグやアレックスの彼女たちは、いわゆるビッチのような記号的キャラクターとして描かれているのも、少し不快に感じた。彼女たちはストーリーの展開に奉仕するために、浮気をし物分かりが良くなるのだ。
映像は美しい。特にイギリスの田舎の風景が印象に残った。ダンスシーンに流れる音楽も申し分ない。俳優たちの容姿の美しさも堪能できた。
実はイギリスのアメリカに対する隠微な感情が裏テーマなのかもしれない。
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